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遊びの誘い(Going Down in Play Position/ Play Bow):犬のカーミングシグナル(14)

遊びの誘い(Going Down in Play Position/ Play Bow)

  • 尻尾を振りながら体を低い位置に落とす
  • 遊びの誘いや歓迎を表すシグナル
  • 犬は体全体で歓迎や喜びを表現する
使用頻度★★★★☆

カーミング・シグナルとは

犬たちはほかの犬や人とのコミュニケーションにおいて視覚的・身体的なサインであるボディランゲージを通じて自らの感情や意図を伝える能力を持っています。

ボディランゲージの一種

その一つが「カーミングシグナル」(calming signals)と呼ばれるボディランゲージです。

カーミングシグナルは他者とコミュニケーションを図るために犬たちが使う自然なボディランゲージで自分や相手を落ち着かせるための「平和のサイン」です。

ノルウェーのドッグトレーナーであるTurid Rugaas(トゥーリッド・ルガース)氏により犬のボディランゲージのうち27~30種類がカーミングシグナルであると定義されました。

このカーミングシグナルは犬の行動学において重要な要素とされています。

平和のサイン

カーミングシグナルはおもに犬がストレスを感じた時や緊張状態にあるとき、自分や相手の感情を落ち着かせるために使用されます。

緊張状態を軽減し相手との衝突を避けるために使われるボディランゲージの一種です。

犬同士のあいだのみならず飼い主を含む人間や犬以外の動物に対してもこのカーミングシグナルを通じて平和的なコミュニケーションを試みます。

「遊びの誘い」の意味

「遊びの誘い」とは犬が前肢を地面につけ、後肢を立てた状態でお尻を上げる姿勢をとる行為を指していいます。

「Play Bow」(プレイ・バウ)という言葉でよく知られている犬の行動です。

つぶやき以降、「遊びの誘い」「Play Bow」として解説します。
  1. 遊びに誘う
  2. 緊張を和らげる

遊びのサイン

「Play Bow」は犬がほかの犬や人に対して「遊ぼう!」と誘うときに使う仕草としてよく知られています。

前足を地面につけ、お尻を高く上げる姿勢はフレンドリーな意図を示し、攻撃的ではないことを相手に伝えようとしています。

遊びの確認

遊んでいる最中にも犬が「Play Bow」をすることがあります。

これは相手に対してあくまでも「遊び」であることを確認し、本気を出さないでねと相手に再確認するため合図としても使われています。

たとえば、ちょっとした追いかけっこやじゃれ合いがヒートアップしたときにこの姿勢を取ることで「これは本気ではなく遊びだよ」と相手に知らせて相手の犬の興奮を鎮めようとします。

つぶやき遊んでいるうちにだんだんエスカレートしてきて狩猟本能が触発されたり闘争スイッチが入ってしまい本気で攻撃し始める犬も少なくないためです。

緊張を和らげる

「Play Bow」は緊張を和らげ友好的な雰囲気を作り出す効果をもちます。

このため、遊びに誘うだけではなく状況の緊張をほぐすためにも使われます。

とくに初対面の犬や警戒心をもった犬との関係を築く際に重要な役割を果たします。

この行動は犬同士のコミュニケーションにおいて非常に重要であり、対立を避け関係を円滑にするための手段となります。

類似するカーミングシグナル

また、「Play Bow」と併せて犬が示すカーミングシグナルには以下のようなものがあります。

同時に複数のカーミングシグナルを駆使することで相手に対して確実に自分は敵ではないことを伝えようと努力しているのです。

飼い主のとるべき対応

犬の「Play Bow」に気づいた飼い主はどのように対応すればよいでしょうか。

人に対してのPlay Bow

愛犬が飼い主に対して「Play Bow」を見せたら笑顔や優しい声で反応し、一緒に遊んであげると良いです。

一緒に遊びを楽しむことで信頼関係が深まります。

つぶやき先代のポコちゃんはSuzyが床の雑巾がけをしていたら一生懸命「Play Bow」をしてきてくれました。

他犬に対してのPlay Bow

もし、他の犬と遊んでいるときに「Play Bow」を見せているときは、遊びの流れがスムーズでお互い楽しんでいるか確認しましょう。

一匹だけが追い掛け回されたり小突かれているなど、片方が明らかに優位な状況をキープしてしつこく追いかけているのは「遊び」ではなく「いじめ」です。

もし相手の犬が嫌がったり困ったりしている様子があれば、飼い主が介入してクールダウンさせる必要があります。

このとき、飼い主は「2頭のあいだを裂く」のカーミングシグナルを使うことが有効です。

まとめ:理解と対応

「Play Bow」というカーミングシグナルは犬たちがほかの犬や人間とのコミュニケーションを円滑にし、緊張や対立を避けるための重要な行動です。

カーミングシグナルは自分の緊張や不安、相手に対して敵意がないことを伝えるために使われる大切なボディランゲージ(犬語)です。

愛犬がカーミングシグナルを出しているとき、飼い主は愛犬の気持ちを尊重した対応をすることが求められます。

また、ほかの犬がこちらに対してこのシグナルを使ってきたときも相手の犬の気持ちを尊重した対応をすることが大切です。

犬のカーミングシグナルを正しく読み取るスキルを身につけて、日常生活のなかでこうしたサインに気づき、犬の気持ちに寄り添うことが愛犬とのより良いパートナーシップの構築につながります。

カーミングシグナル全30種

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Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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