心理学・教育学
13オリエンタル・メソッドによる犬のしつけ方と欧米式トレーニングのちがい
犬のしつけは、愛犬との生活をより楽しく充実したものにするために欠かせないものです。しかし、多くの飼い主さんたちが「何を」「どのような方法で」教えれば良いのかということに、悩んでいるのではないでしょうか。日本では2000年頃より、ご褒美にフードを与えて行う「欧米式ドッグトレーニング」が
『動物たちは何をしゃべっているのか?』
動物たちは何をしゃべっているのか? 出版社 : 集英社 (2023/8/4) 発売日 : 2023/8/4 言語 : 日本語 単行本 : 224ページ ISBN-13 : 978-4087901153ゴリラ
犬のしつけにピア効果を活用する
仲間や同僚などがお互いの行動や生産性に影響を与え合うことを指す「ピア効果」という専門用語があります。「朱に交われば赤くなる」ということわざは、まさに「ピア効果」のことを示すものです。ピア効果とはピア(peer)は、年齢・地位・能力などが同等の者、同僚、同輩、仲間を意味する英語で、教育
非認知能力を育てるしつけ
「スワレ」「マテ」「フセ」「ツケ」「コイ」などのいわゆる5動作などとは別に、競技の成績だけでは見えてこない能力というものが犬にも存在するということは、犬と暮らす誰もが感じていることだと思います。それは、コミュニケーションスキルであったり、自分を律する能力であったり、先を予測して自分の行動を決
犬の「感情のコントロール」とは
犬の「感情のコントロール」とは、前頭前野の抑制機能(我慢する心)のことを言います。つまり、反応抑制や自己抑制の機能を高めることです。前頭前野の抑制機能が低下していると…これは非常に高度な脳の機能で、この機能が低下していると、 ちょっとしたことに反応してすぐ吠える キレ
アンダーマイニング効果
しつけのご褒美のオヤツのことを、”モチベーター”と言ったりします。犬の「訓練に対するモチベーションを上げるために与えましょう」と言われます。しかし、犬はもともとの習性で「群れの役に立とう」と行動する生き物です。自らが進んで行っている行動に対して何らかのインセンティブを与えて、
65のマイナス言葉をプラスに置き換える
短所を長所に置き換えて前向きに捉えると上手くいく日本人は身内の性質を他人に伝えるとき、ついつい短所にフォーカスしてマイナスの言葉を使いがちです。もちろん愛犬について伝えるときも。犬は日本語の単語の意味を理解しませんが、その言葉を発した人の感情を敏感に受け取ります。言われた愛犬も知
感情を冷静にコントロールする能力(自己抑制機能)を育む
Suzyが提唱する「犬のしつけ」はエサを使ってコマンドに従うことを重視していません。犬自身の自己抑制機能(自制心)を養うことと、飼い主が犬のことばを正しく理解することを重要視し、これらの能力の向上に取り組むことを目的としています。「自己抑制機能を鍛える」と聞くとどんな
「犬のしつけ」にも使っていたナッジ理論
ナッジとは、行動科学の知見から望ましい行動をとれるよう人を後押しするアプローチのことを言います。多額の経済的インセンティブや罰則といった手段を用いるのではなく「(人が)意思決定する際の環境をデザインすることで自発的な行動変容を促す」という考えです。2017年、シカゴ大学のリチャード・セイラー
モンテッソーリと内発的動機づけ
子どもは褒め言葉を必要としない。褒められるとかえってがっかりする。内面からの充実感や自信を持っている子に、変に褒めたり、ご褒美をあげたりするのは、子どもの内面からの尊厳を無視すること。と言うのが、モンテッソーリ教育の考え。モンテッソーリ教育は障害児教育のために開発された理論ですが、こ
愛犬を変えたければまず飼い主が変わる:ミラーニューロンと情動感染
犬のしつけで一番大切なのは、コマンドに反応して、指示された動作を行うことではありません。飼い主との暮らしのなかで出会う出来事や人・犬・モノに対して、過剰に反応しない「感情のコントロール力」を、愛犬に身に付けてもらうことです。犬の感情のコントロールこの「感情のコントロール力」をどのよう
短所を長所に置き換えると上手くいく
自分のイヌや子どもの性質を誰かに伝えるとき、長所に置き換えて口にするだけで、言った本人、対象者、聞いた人もポジティブな気持ちになれます。短所と長所は表裏一体愛犬の短所は、以下のような長所でもあります。 甘えん坊 → 人にかわいがられる だまされやすい → 純粋な、素直な
犬のエフォートフル・コントロールを促進するためのアプローチ
エフォートフル・コントロール(Effortful Control: EC)は、前頭前野にその神経基盤をもつ気質的な個人差であり、以下の 3 つの制御にかかわるものです。 行動抑制の制御 行動始発の制御 注意の制御「後から得られるより良い結果のために目の前の誘惑に勝つ力」