先日、【2024年版】愛犬の雨シーズン対策(お散歩編)を公開しました。

今回は、雨シーズンに『家の中』で気をつけたいことについて、書いてみたいと思います。
湿度が高いと起こりやすい「3大トラブル」
飼い主が思っているよりも、犬たちはうんと「湿気」に弱いのです。
皮膚炎
当たり前ですが、犬たちは全身を「毛」に覆われています。
とくに純血種は、犬種によって毛質のバリエーションが本当にさまざまです。
湿度が低い国で「つくられた犬」たち
ほとんどの「犬種」は、気温が低く湿度の少ないヨーロッパが原産です。
このため純血種の犬たちのほとんどが高温多湿の日本の夏を快適に過ごせるように身体ができていません。
湿度が皮膚のバリアを下げる
毛と皮膚のあいだが湿度で蒸れると皮膚表面の抵抗力が落ち、発疹やかゆみなどの皮膚トラブルを起こします。
かゆくて掻き壊してしまうと、さらに傷口にばい菌が繁殖し悪化させてしまいます。
夏は皮膚トラブルで通院する犬が多い
夏のあいだは投薬や薬浴などのケアが欠かせないという子も決して少なくありません。
長毛種も夏場は毛を短く刈り通気性を良くして、少しでも皮膚トラブルを防ぐ対策をすることが望まれます。
また、垂れ耳の犬は立ち耳の犬に比べて耳の中の通気性が悪いため、湿度が上がると耳の中で皮膚トラブルを起こしやすい傾向があります。

嘔吐・下痢
湿度が高いことが身体の負担となり、体調を崩してしまうことがあるのは人も犬もおなじです。
このため、胃腸の機能が落ちて、ほかの季節と比べて嘔吐や下痢をすることが増えるかもしれません。
また、食べ物が傷みやすい時期でもあることから、フードの保管環境の見直しもしてみましょう。
以下の記事では、フードの選び方・買い方について紹介しています。
愛犬がお腹を壊してしまうようなドッグフードの買い方をしていませんか?

熱中症
ただでさえ汗をかくことがほとんどできない犬たちは、人間よりも低い湿度でも熱中症になってしまいます。
また、ぺちゃ系と呼ばれる短頭種(パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなど)たちは、ただでさえ呼吸がしづらく、湿度が高い環境は余計に息苦しさを感じます。
体力の落ちた老犬や、生まれて数カ月の子犬も然りです。
熱中症は夏に起こることが多いため「暑さ」が原因だと思っている方も多いですが、じつは「湿度」大きく影響しています。
熱中症は命に関わる危険な病気です。
室内に居ても発症することがあるため、湿度の高い季節は(関東地方では5月下旬~10月上旬ぐらい)室内環境を整えることが、愛犬の命と健康を守るためにとても重要になります。
室内環境の改善で湿度によるトラブルを防ぐには
では、湿度の高い季節を乗り越えるために、飼い主としてどのように環境を整えてあげればよいのでしょうか。
愛犬の居場所の確認
お留守番中はケージやサークルに入れているばあい、その場所が1日のなかで直射日光に当たる時間帯があるかどうかを確認します。
あまりに暑い時間帯に直射日光が入る、または長時間直射日光にさらされるばあいは、熱中症になる危険性があります。
あまり窓際にケージやサークルを置くと、冬も寒暖差が激しく過ごしやすい場所ではありません。
今よりも愛犬にとって落ちついて過ごしやすい場所がないかどうか、見直してみます。


温度・湿度計の設置
愛犬がいつも寝ている場所(ケージやベッドのそば)に湿度計を設置します。
同じ部屋でも天井近くと床では温度や湿度は異なります。
このため、犬の普段いる位置と離れた位置に湿度計を置いてしまうと、犬がいる場所の温度・湿度を正確に知ることができません。
かならず、「犬の体高」ぐらいまでの高さに湿度計を置くようにします。
湿度は50パーセントを超えない
先に述べたように、ヨーロッパや北米原産の犬たちはとくに湿度が苦手です。
このため、居室内の湿度は最高でも「50パーセント」を超えないようにコントロールしなければなりません。
そのためには、どうしても以下の電化製品に頼ることが必要になります。
エアコン・除湿器
今は、さまざまな機能が追加されたエアコンが売られています。
エアコンが、人がいる場所を探してそこへ向けて風を送るエアコンもあります。
ペットに反応するのかどうかは、ちょっと分かりません…。
犬がいるおうちでエアコンを購入する際は、ペットに反応するかどうかも確認したほうがよさそうです。
涼しくといっても、直接風が当たるのは良くないかもしれません。
扇風機やサーキュレーターは補助アイテム
エアコンは電気代がかかるからと、犬だけで留守番させる際は扇風機やサーキュレーターだけを回して済ませている方もいるかもしれません。
しかし、扇風機やサーキュレーターはあくまでも「空気を循環させる」ための装置であって「湿度を下げる」装置ではありません。
あくまでも、エアコンや除湿器の補助として使うことで電気代を節約するとお考えください。
まとめ:暑さ対策は湿度対策
犬のしつけ3原則では、犬を飼うものの責任のひとつとして「愛犬の命と健康を本気で守る」ことを挙げています。

愛犬の命と健康を守るのは飼い主の最低限の役割である
エアコン代をケチって蒸し暑い部屋のなかで留守番をさせていては、愛犬の命と健康をを本気で守っているとはいいがたいでしょう。

飼い主は自分の快不快を基準にしてエアコンを使いがちですが、犬たちは人間よりもうんと湿度に弱く、飼い主よりも早い時期から日本の気候を不快に感じていることを知っておく必要があります。
本格的な夏が始まる前から、暑さ対策はすでに始まっていることを忘れないように心掛けたいものです。
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