犬と暮らすわれわれ飼い主は、年中愛犬とお散歩に行きます。
このため、犬を飼っていない人に比べて、毎日気候(天気)に大きく振り回されています。
夏は暑くなる前の早朝に早起きしてお散歩に出たり、アスファルトが冷める夜中にお散歩に出るなど、愛犬が熱中症や足裏にやけどをしないように配慮します。
また、どんなに寒くて心が折れそうになっても、風が吹いても、雨が降っても、愛犬の喜ぶ顔が見られるならばとお散歩に行きます。
気候変動による異常気象が常態化しつつある今日この頃、ここSuzy地方の千葉でも梅雨前の5月に、すでにスコールのような大雨が当たり前になりつつあります。
『雨が降っても散歩に行くか』問題
雨の日にも散歩に行くかどうかについては意見が分かれるところで、飼い主さんからよく質問を受ける相談のひとつでもあります。
雨でも散歩に行くべき犬
- 若くて体力が有り余っている犬
- これから社会経験を積むべき犬
ごく幼いパピーもしくは高齢で体力がないばあいを除き、基本的には雨の日もお散歩に行くものです。
雨で地面が濡れていると、いつも以上に色々な匂いがするため雨の日の散歩はいつも以上に楽しくなるコもいます。
さまざまな状況に慣らすという意味でも、若いうちは雨でもお散歩にでてみる必要はあるでしょう。
飼い主が「雨の日の散歩は嫌だな」と思っていると、犬も嫌だと思って散歩が嫌いになってしまいます。
Human Expressions of Object Preference Affect Dogs’ Perceptual Focus, but Not Their Action Choices書誌情報Hoi-Lam Jim, Fri...
Dogs found able to perceive slight changes in human spoken wordsPhys.org, DECEMBER 4, 2019サセックス大学国防科学技術研究所...
雨の中でも歩けるように練習しておくことは、災害避難等の際に役に立ちます。
雨なら散歩に行かなくてよい犬
- 体力のない子犬(お散歩デビュー直後の超小型犬等)
- 体調の悪い犬
- 体力の落ちた高齢犬
- 室内でおトイレできる犬
- 室内トイレのトレーニングをしたいばあい
このほか、愛犬がどうしても雨の中の散歩を好まないようであれば、荒天のなか無理に行かなくてもいいと思います。
雨の日散歩の『後始末』問題
お散歩が大好きな犬は雨の中でのお散歩を楽しむでしょう。
しかし、飼い主は散歩のたびに愛犬の濡れた毛を洗って乾かすのが大変です。
レインコートを「着せたい飼い主」と、「着たくない犬」
雨の日にもお散歩へ出るならば、飼い主としては愛犬にレインコートを着てほしいものです。
レインコートを着ていれば全身ずぶ濡れになることを避けられ、散歩から帰った後もレインコートから出ている顔や足回りとしっぽだけ拭けば済みます。
しかし、犬は基本的に洋服を着ることを好みません。
レインコート(服)を嫌がらず着るには段階が必要
まずは、身体に服が触れている状況に徐々に慣れていく必要があります。
今は、さまざまなデザインのレインコートが売られていますが、最初の1枚を購入する際は以下の視点で選びます。
ドッグトレーナーが勧める「最初の1枚」
では、着せやすいタイプのレインコートとは、どのようなものでしょうか?
まずは、
- 着せやすい
- 脱がせやすい
- 犬が着ていることを負担に感じにくい
ものからはじめてみることをお勧めします。
ファースト・レインコートは『ポンチョ』タイプ
初めてレインコートにチャレンジするばあい(とくに子犬)は、人間の赤ちゃんのスタイ(ヨダレ掛け)を背中に載せて着せるようなデザインのレインコートが一番着せやすく、犬が嫌がりにくいのでお勧めです。
愛犬だけでなく、お値段も飼い主に優しめ
布の面積が少なく縫製も複雑でないことから、比較的お値段がリーズナブルなのもお勧めする理由のひとつです。
なかでも、以下のブランドのレインコートがとくにお勧めです。
Hunter
Hunterはドイツのペット用品メーカーで革製品(馬具など)が有名です。
ウプサラ
Hunter社がつくっているレインコートはいくつか種類がありますが、お勧めなのは頭から被せてお腹のベルトを締めるタイプのレインコート・ウプサラです。
ずれないように足の付け根部分に緩めのゴムを通してあり、歩いていてズレてしまうことはありません。
また、素材が軽く背中の上に生地が乗っているだけなので、犬にとっても締め付け感や圧迫感を感じにくく、犬が着ていて窮屈さを感じにくいデザインです。
色は赤と黒の2色がありますが、雨の日に使うことを考えると赤のほうが視認性が高く安全面でも効果があるので男の子も女の子も赤色をお勧めします。
タラ氏も赤色のウプサラを着ています。
フカ トゥ・ゴー
ウプサラの後継となる商品が「フカ トゥ・ゴー」のようです。
明るいところでは千鳥格子のような模様ですが、暗いところでは生地全体が発光して見える特殊な素材で作られており、夜のお散歩にも向いています。
Hunter社のレインコートのサイズのえらび方
Hunterでは、サイズ番号=着丈のセンチ数となっています。
愛犬の首の付け根からしっぽの付け根まで、背骨に沿ってメジャーを当てて着丈を図ります。
5~10センチ刻みのため、端数が出たら短いほうのサイズを選べばよいでしょう。
首回りにはゴムが入っていて、胴回りはマジックテープで留めてつかいます。
もし、長すぎればバスローブのように結んで使うこともできるなど調節が効くので、丈のサイズが長すぎないかさえ確認すれば、よほど特殊な体型でない限り大丈夫です。
迷ったら、短いほうで良いと思います。
モンベル
アウトドア用具メーカーの「モンベル」からも、ポンチョタイプのレインコートが販売されています。
サイズはSmallとLargeの2種類展開です。
モンベル:ドッグレインポンチョ Small(#1128678)
モンベル:ドッグレインポンチョ Large (#1128679)
雨の季節に必要なそのほかのアイテム
レインコート以外にも、愛犬の「お散歩対策」として必要なアイテムをいくつかご紹介します。
足裏バリカン
長毛種や足回りの毛が長めの犬種たちは、濡れた足を乾かすのが大変です。
生乾きのまま放っておくと炎症を起こしてしまい、病院通いする羽目になってしまうことも決して珍しいことではありません。
そのため、梅雨時期から湿度の高い夏場にかけては、足回り・足裏の毛を短くしておくとお散歩から帰ってきた後のお手入れが楽ですし、蒸れて炎症を起こすトラブルを減らすこともできます。
プロ向けのバリカンは何万円もしますが、家庭用の足裏バリカンは数千円ほどで購入できるため、ひとつ持っておいてはいかがでしょうか。
ドライシャンプー
雨の日のお散歩のたびに、お風呂に入れられれば良いのですが、犬の大きさや毛質によっては、そう毎回お風呂で洗うわけにもいきません。
そんなときは、「洗い流さないシャンプー」を使って、汚れを落とすことができます。
雨の多い季節には、1本用意しておくと安心です。
知育玩具
雨の日のお散歩はどうしても短くなりがちで、体力の有り余った若い犬たちはエネルギーを持て余し、お家のなかでいたずらに励み飼い主さんを困らせてしまうこともあります。
後で振り返ればよい思い出ではありますが、家の壁を破壊されては簡単に買いなおすわけにもいきません。
有り余るエネルギーを「頭を使って」消耗させ、大事なものを壊されないようにするためには、犬用の「知育玩具」を使うことも有効なことがあります。
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