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愛犬の「もしも」に備える最新テック:スマートトラッカーの選び方【iPhone・Android別】

お散歩中にリードが緩んでしまった、ドッグランでフェンスの隙間をくぐり抜けてしまった——。

不意な出来事で脱走して迷子になる犬、交通事故で命を落とす犬が、今この瞬間も日本中で起きています。

古くからある迷子札(名前と電話番号を刻んだプレート)は、もちろん今も有効ですが、近年は「スマートトラッカー」(紛失防止タグ)を首輪に装着するオーナーが増えています。

ただし、スマートトラッカーにはスマートフォンのOSによって使える製品がまったく異なるという、購入前に必ず知っておきたい落とし穴があります。

今回はiPhone・Androidそれぞれのユーザーに向けて、現時点でのベストな選択肢を整理します。

執筆者の自己紹介。

この記事は、認定心理士・ドッグライフカウンセラーの資格を持つドッグトレーナーSuzyが、指導歴20年・指導頭数8000頭以上の経験をもとに執筆しています。より詳しいプロフィールは画像をクリック ↑

スマートトラッカーの仕組みをざっくり理解しよう

スマートトラッカーは、GPSではなくBluetoothを使って動作します。

本体自体はGPSを持たず、「近くを通りかかった人のスマホ」を中継点として位置情報をクラウドに送る仕組みです。

そのため、重要なのは「どのスマホが中継点になるか」

つまり、ネットワークの規模です。

iPhoneのネットワークを使う製品、AndroidのFind Hubを使う製品で、日本での実用性が大きく変わります。

iPhoneユーザー向け:Apple AirTag(第2世代)

iPhoneをお使いなら、まず検討すべきはAirTagです。

2026年1月に第2世代が発売されました。

最大の強み:世界最大規模の「探す」ネットワーク

世界10億台以上のAppleデバイスが形成する「探す」ネットワークを利用します。

愛犬が走り去った先に、誰かがiPhoneを持って歩いているだけで位置情報が更新される、その密度が圧倒的な強みです。

第2世代の主な進化

  • スピーカー音量:50%向上、音の届く距離が最大2倍に
  • Bluetoothチップ :刷新・接続範囲が拡大
  • UWBチップ :第2世代(U2)搭載
  • 防水・防塵:IP67(水深1mで30分)
  • 価格:1個4,980円(4個セット1万6,980円)

日本ユーザーへの重要な注意点

第2世代の目玉である「正確な場所を見つける機能の範囲が1.5倍に拡大」は、日本の電波法規制により国内では使用できません

スピーカーの音量向上とBluetooth接続範囲の拡大は恩恵を受けられますが、UWBの測位距離拡大は現時点で海外旅行中のみ有効です。

すでに初代AirTagをお持ちの方は急ぎ買い替える必要はなく、電池交換のタイミングや本体の傷みが気になってきたころに検討するくらいで十分でしょう。

装着時の注意点

本体に紐を通す穴がないため、首輪に装着するには専用のホルダーやケースが別途必要です。

Appleの純正品にはペット用の専用ケースはありませんが、さまざまなメーカーから、おしゃれなものや可愛いものがたくさん売られています。

ペット用の専用ケースを購入する際は、見た目だけでなく「外れにくい」形状かどうかも考慮して選びましょう。

iPhoneのコスパ重視・多頭飼いオーナー向け:Eufy SmartTrack Link(iPhone用)

「AirTagより安く、でもAppleネットワークを使いたい」という方向けの選択肢です。

AnkerのブランドEufyから出ているiPhone専用モデルで、Appleの「探す」ネットワークに対応しています。

特徴

本体に最初から穴が開いており、そのままリングで首輪に装着できます。

AirTagのように専用ホルダーを別途購入する必要がなく、追加コストを抑えられます。

価格もAirTagより安価なため、複数頭に装着したい多頭飼いのオーナーにも選びやすいアイテムです。

注意点

AirTagとは異なりUWBを搭載していないため、iPhoneの画面で矢印を見ながら近距離誘導する「正確な場所を見つける」機能は使えません。

ただし日本国内ではAirTag第2世代もUWBの恩恵が受けられないため、実用上の差は限定的です。

Androidユーザー用はiOS版とは別製品:Eufy SmartTrack Link(Android用)

ここで注意したいのが、EufyのSmartTrack LinkにはiOS版とAndroid版の2種類あり、別製品だという点です。

パッケージに「Android用」「iPhone用」と明記されているので、購入時は必ず確認してください。

Android版はGoogleの「Find Hub(検索ハブ)」に対応しています。

Find Hubとは

2025年5月にGoogleが「デバイスを探す(Find My Device)」をリブランディングして登場した、Android向けの紛失防止ネットワークです。

世界の70%超のAndroid端末が参加しており、いまやAirTagと同等の使い方がAndroidでもできるようになっています。

特徴

  • Find Hub対応タグのなかでは最安クラスの2,990円
  • iPhone版と同じく本体に穴があり、首輪にそのまま装着可能
  • タグからスマホを鳴らす機能や置き忘れ通知機能も搭載(Eufyアプリ経由)
  • CR2032電池交換式で長期使用可能

注意点:AirTagよりは水に弱い

防水規格がIPX4(水しぶき程度に対応)で、AirTagのIP67(水深1mで30分)より低い水準です。

雨の日のお散歩には対応していますが、水遊びが好きな犬には専用ケースでの保護を検討してください。

番外編:iPhoneとAndroid共用には Tile(タイル)も

家族間でiPhoneとAndroidが混在している場合に、一応候補として知っておきたいのがTileです。

iOS・Androidの両方でフル機能が使えるスマートタグで、日本ではTile Inc.社の日本総代理店としてSB C&S株式会社が販売・サポートしています。

ただし、TileはAppleやGoogleのような巨大なネットワークを持たない独自方式のため、日本国内ではユーザー数の差が「見守り網の密度」に直結してしまいます。

先日、中目黒駅周辺でTileをつけた迷子犬の捜索をしましたが、残念ながらタグの反応がほとんど得られませんでした。

迷子捜索の仲間内でアプリをダウンロードして、ローラー作戦で反応を拾う必要があり、先に挙げた2製品と比べると日本国内では使える代物になっていないのが実際のところでした。

「家族全員が同じTileアプリを使う」前提が整うなら検討に値しますが、たとえ家族のスマホOSがバラバラでも、

  • iPhoneユーザーは、AirTagまたはEufy(iPhone用)
  • Androidユーザーは、Eufy(Android用)

と、それぞれ最適なネットワークを使い分けるほうが、実用上は確実のようです。

比較まとめ

これまでの解説を表にまとめました。

AirTag第2世代Eufy SmartTrack LinkiPhone用Eufy SmartTrack LinkAndroid用TileMate / Slim
対応OS
対応OS

iOSのみ

対応OS

iOSのみ

対応OS

Androidのみ

対応OS

iOS / Android

ネットワーク
ネットワーク

Apple「探す」

ネットワーク

Apple「探す」

ネットワーク

Google Find Hub

ネットワーク

Tile独自

価格
価格

4,980円

価格

約2,990円

価格

2,990円

価格

約3,500〜4,500円

防水
防水

IP67

防水

IPX4

防水

IPX4

防水

IP68※Mateの場合

装着穴
装着穴

なし別途ケース必要

装着穴

あり

装着穴

あり

装着穴

あり

こんな人に
こんな人に

iPhoneユーザー全般

こんな人に

iPhone・多頭飼い・コスパ重視

こんな人に

Androidユーザー

こんな人に

家族でOS混在の場合

導入前に確認しておきたいこと

購入前に改めておさらいです。

スマートトラッカーはGPSとは別物

あくまで「近くを通った人のスマホ経由で位置を知る」仕組みです。

人通りの少ない山中や農村部では精度が落ちます

行動範囲が広い犬や郊外在住の方は、セルラー通信で動くGPSトラッカーも選択肢に入れましょう。

電池は半年に一度交換を

多くのモデルの電池寿命は1年程度ですが、バッテリー残量が減ると精度が落ちます。

いざというときに位置情報が取れなければ意味がないので、半年に一度の定期交換をお勧めします。

物理的な迷子札との併用が大前提

電池切れや故障のリスクがある以上、スマートトラッカーはあくまでも「第二の手段」です。

名前と電話番号を刻んだ迷子札を首輪に必ずつけておくことが、最も確実な備えです。

テクノロジーをうまく活用しながら、愛犬との安全な毎日を築いていきましょう。

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Shizuka “Suzy” Ishida

この記事はドッグトレーナー歴20年・指導頭数8000頭以上のSuzy(認定心理士)が自身の経験をもとに執筆しています。

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