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犬の鳴き声・吠え声の4分類とその対策

犬の吠え・鳴きの問題で困っている飼い主さんは少なくありません。

吠えの問題は、常に「犬のしつけ」で改善したいことのトップ3に入っています。

一口に「吠え」と言っても、その内容によって飼い主の取るべき対処方法が変わってきます。

犬の吠えは以下の4つに分類できます。

  1. 要求吠え
  2. 警戒吠え
  3. 感情の表現
  4. リーダーの不在

しっかりとその要因を見極めて、適切な対処方法を正しく実施することができれば、愛犬はすぐに変わることができます。

要求吠え

何らかの自分の要求を通すために、それが叶うまでしつこく吠えるケースです。

トイプードル等の愛玩犬では、「ワンワン」の吠えではなく「ピー」という鼻鳴きでアピールすることも多いです。

要求吠えに該当する吠えの例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • ごはんの時間になったら吠える
  • お散歩の時間になったら吠える
  • 遊んで欲しいときに吠える

ごはんの時間になったら吠える

いつもご飯をあげる時間を厳密に決めていると、ごはんの時間になってももらえないときに、しつこく吠えて要求してくることがあります。

家族にも生活があり、毎日必ず決まった時間にご飯をあげられるとは限りません。

これを許していると、だんだん犬との暮らしが苦痛に感じてしまいます。

お散歩の時間になったら吠える

ご飯と同様お散歩についても、決まった時間に行くことを習慣化していると、だんだん要求がエスカレートしてくることがあります。

お散歩の要求にどんどん答えているうちに、1年中、早朝真っ暗な時間にお散歩に行かなければならなくなった飼い主さんも少なくありません。

お散歩は、飼い主が行きたい時間、かつ犬に負担のない気温の時間帯に出かけるべきなのです。

遊んで欲しいときに吠える

愛犬が遊んでほしくて訴えてくる姿は可愛らしいものです。

飼い主が忙しく他のことをしているとき、強引に「遊べ」と要求してくるのは少し違います。

「後でね」といっても引き下がらないときは、要注意です。

POINTただし、1日の中にしっかりと愛犬と触れ合う時間を確保することは必要です。「その時間を決めるのは飼い主」であることが重要です。
では、要求吠えへの対応策を見ていきましょう。

王道は無視

簡単に言うと要求吠えは、「ワガママ」や、飼い主に対する試し行動に当たります。

飼い主に反応してもらえれば犬の作戦が成功したことになり、要求はどんどんエスカレートしていきます。

いくら吠えて要求しても効果がないということを愛犬が理解するまで、人が反応しないでいることが基本となります。

いわゆる「無視」で、よく知られた解決法です。

心の底から無視できているか?

無視しているのに効果がないというご相談が良くあります。

実際に様子を見せていただくと、飼い主さんが愛犬を気にかけている様子がバレバレで、全く無視できていないのです。

最初から可愛い愛犬の要求を心の底から無視できる飼い主さんはとても少ないです。

無視作戦を実践する際は、きちんと「無視」できているかを専門家に見てもらうことをお勧めします。

ガマンを教える

「叱ってはいけない」という言葉が独り歩きして、それを真面目に取り入れた結果、犬のいうことをなんでも聞いてしまう飼い主さんが少なくありません…。

飼い主がそのように接してきた結果、愛犬は少しの我慢も経験しないまま成長を続け、なんでも自分の思い通りにならないと気が済まない犬に成長していることがあります。

このようなケースにおいては、日常の生活において多少の我慢ができるスキルを愛犬に身につけさせる必要があります。

これは、基礎的なトレーニングを基本に、飼い主が接し方を改めることで改善していきます。

Suzyは「オスワリ」のトレーニングを応用して、犬たちに自制心を養うレッスンを取り入れています。

警戒吠え/嬉しすぎる

一見、正反対に見えますが、警戒して吠える犬も、うれしすぎて吠える犬も、根っこに持っている原因は同じです。

感情の振れ幅が大きすぎて、それを「吠え」や「鳴き」という形で外に表しているものになります。

これらに該当する例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • チャイムが鳴ると吠える
  • 来客があると吠える
  • お散歩中に遭遇する人や犬に吠える

チャイムが鳴ると吠える

宅配便の配達員さんなどの来訪者がチャイムを鳴らすと狂ったように吠え、「インターホンの向こうで誰が何を言っているか全く聞こえない」という事態に困っている飼い主さんがたくさんいます。

小型犬のご依頼のほとんどが、この「チャイム吠え」に困ってのご依頼です。

来客に吠える

宅配便等であれば玄関先で用事が済むため、吠え続ける時間も比較的短時間で終了します。

しかし、自宅に招いたお客様については、リビングや客間などに入って頂き、そこでしばらく時間を過ごすことになります。

お客様が身動きするたびに愛犬が吠え掛かっていくため、「家に人を呼べなくなってしまった」というご相談もこれまでたくさん受けてきました。

これも、犬のために家族の生活が犠牲になっている例となります。

お散歩中に遭遇する人や犬に吠える

飼い主さんとお散歩を楽しむどころか、常に警戒モード全開でパトロールをしているワンちゃんにたくさん出会います。

そして、他の犬を見つけると、少しでも自分を大きく見せようと小刻みにジャンプしながら吠え掛かっていくのです。

一方、自分が交流したいのに相手の犬に無視されてしまうと、それに対して怒りを表す犬もいます。

いずれの行動も犬が自分中心なことが原因です。

そして、犬社会のマナーに反する行動であり、愛犬の礼儀を欠いた行動が喧嘩を引き起こし、逆に怪我を負ってしまうこともあります。

また、人間に対して吠えついた結果、驚いた相手が怪我をしてしまい、その賠償で飼い主の人生が大きく狂った事件も後を絶ちません。

飼い主のとるべき対応

感情豊かであることは、決して悪い事ではありません。

しかし、飼い主の静止の声が耳に入らないほどに、過剰に吠えてしまうほどの感情の高ぶりは、もはや犬にとって「ストレス」となります。

嬉しさも過剰であればストレス

たとえ、嬉しさだったとしてもストレスなのです。

不必要に過剰な反応をしてストレスを溜めてしまうことのないように、愛犬をいろいろな刺激に慣れさせていく必要があります。

苦手に向き合って乗り越える

何かに過剰に反応してしまう犬の行動への対処方法として、「状況を避けて生活する」、「オヤツに集中させて気をそらせる」などといった方法を飼い主さんに提示するトレーナーが少なくありません。

ですが、それではいつまでたっても、犬も飼い主もその状況を克服することができません。

犬も人間と同じく、苦手にきちんと向き合って乗り越える経験をしなければ、いつまでたっても克服することはできません。

オヤツで気をそらせ続けた結果、何年たっても直るどころか悪化する一方であったり、状況を避け続ける生活に疲れた飼い主さんたちから、たくさんのご相談を受けてきました。

心を瞬時にニュートラルに戻す訓練を

カイロスドッグトレーニングでは、飼い主さんが愛犬の感情のコントロールを手伝うスキルを身につけることで、愛犬が過剰な興奮によるストレスを感じなくなるようにトレーニングをしていきます。

なにか、心を乱されるような状況に遭遇しても、愛犬が自分の意思で気持ちを落ち着けることができるようになれば、警戒吠えの問題は解消されます。

感情の表現/野生の名残

「遠吠え」が代表的なものになり、犬が本能的にとる行動です。

犬本来の行動であり、犬にとっては自然で当たり前の行動です。

該当する例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 救急車のサイレンが聞こえると吠える
  • ほかの犬の声に反応して吠える
  • 夜になるとなぜか吠える

飼い主のとるべき対応

エネルギーを発散させておく

「遠吠え」が代表的なものになります。

犬にとっては当たり前の行為ですが、飼い主家族や近隣住民にとっては不快に感じてしまうもので、飼い主としてはやめさせたい行動になってしまいます。

子犬のばあい

家に迎えたばかりの子犬などは、不安から遠吠えをしがちですし、お散歩中に出くわした救急車のサイレンの音がほかの犬の遠吠えに聞こえ、それに返事を返すために犬は遠吠えをします。

救急車のサイレンにお返事を返す子犬は意外と少なくないです。

若犬のばあい

生後6カ月から2歳くらいまでの若犬たちには無尽蔵に体力があり、一生の中でもっともエネルギーに満ちた時期です。

若いうちはお散歩でたくさん走ったりするなどして、たっぷりと犬を疲れさせることで反応しづらくなってきます。

お散歩だけでなく基本動作のトレーニングをしたり、室内で「頭を使わせる」遊び(例:芸を教える、知育玩具など)を取り入れることも有効です。

イギリスには「疲れた犬は良い犬」ということわざがあります。

愛犬をその状態にしてあげることが解決の早道です。

シニアのばあい

また、シニアになると認知症のような状態になり、夜泣きが始まることがあります。

こちらのケースも日中に身体をよく動かし、頭を使うことで夜も眠れるようになるかもしれません。

また、アタッチメントセラピーによって人為的に血流を促すこともシニア犬にとっては運動の代わりにもなります。

それでも、なかなか改善が見込めないばあいは、獣医さんに相談して、夜よく眠れるようなサプリメントやお薬を出してもらうことも必要かもしれません。

飼い主の「リスキリング」を

子犬を飼い始めのころは熱心に犬のしつけを実践していた方も、愛犬が成犬になるころには、情報を仕入れたり学ぶことをやめてしまいがちです。

ですが、犬もライフステージによって心身の状態は変わっていきます

犬は人間と比べてあっという間に歳をとっていきます。

同じ犬であってもライフステージごとに対応方法は変わっていきます。

今までのやり方がうまくいかなくなってきたときは、飼い主にも「学びなおし」が必要なときです。

リーダーの不在

「吠え」の問題のなかでもっとも深刻なものが「リーダーの不在」を起因とする「吠え」の問題です。

これらの状況をそのままにし続けることは、飼い主にとっても犬にとっても、お互いにつらい生活を続けることになっていくため、1日もはやく改善に取り組む必要があります。

リーダーの不在を起因とする吠えの例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • なでようとすると唸る・吠える
  • 嫌なことをされそうになると牙をむいて唸る
  • イタズラを叱ると吠える

飼い主のとるべき対応

信頼される態度・行動を身につける

いくら飼い主が人間の家族と同じように思っていても、犬は「犬」ならではの考え方で物事を判断します。

まずは、犬という生き物のものの考え方をしっかりと理解したうえで、こちらの要求を犬に分かるように伝えられるようになることが大切です。

リーダー不在による吠えの問題を抱えた犬は、先に挙げた原因のすべてにおいても吠えることが多く、これらの解決と並行しながら信頼関係の構築を行っていきます。

飼い主さんには、犬に対する声かけの発声の細かな調整や、適切なタイミングと方法で叱ることを身につけて頂きます。

また、愛犬の良いところを見逃さず褒めることを習慣にできるよう、犬の表情を読むことも身につけていきます。

まとめ

このように、「吠えることをやめさせたい」というとき、原因によって対処方法はさまざまです。

間違った方法を選ぶと、改善は難しいです。

原因を的確に見極めることが早道です。専門家のアドバイスを仰ぐのもおすすめです。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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