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集合住宅で飼う犬のためのマナー術

分譲マンションがペット可で販売されるのが一般的になって20年以上経ち、マンション住まいでも犬と暮らせるようになりました。

しかし、愛犬とともに多くの世帯と共同生活をするうえで、戸建て住まいのときには想像もしていなかった「ご近所への配慮」が必要になってきます。

マンションでとくに注意が必要なこと

ペットに関する苦情は大きく分けて、「音」「衛生」「苦手」の3点に関する「飼い主の配慮の欠如」が原因で発生しています。

じつはクレームを出す人も「犬そのものを憎んでいる」という人はほとんどいません

ペット(犬)に関するクレームは、ほぼ以下の内容に集約されます。

  • 吠え声(音)
  • 抜け毛(衛生)
  • 排泄・臭い(衛生)
  • エレベーターや共用廊下でのすれ違い(苦手)

感覚の「客観」と「主観」のちがいを知っておく

犬の吠え声は、地下鉄が通るときの騒音と同レベルの音量と言われています。

吠え声は、飼い主にとっては大したことがないと思える程度であっても、地下鉄に匹敵する音量であるということを知っておく必要があります。

また、どこの誰だか分からない、なぜ吠えているのか分からないという状況は、心理的に不快な音をさらに大きく感じさせます。

飼育規約のウラを読む

ペットの飼育規約があるペット可住宅のばあい、その項目が規則になるに至った背景があります。

もしくは、過去に他のマンションで発生したトラブル事例などを踏まえて規約がつくられています。

規約を読んで、なぜこのようなルールが作られたのかということを想像してみると、どのようなトラブルに気をつければ良いのかが見えてきます。

どうして共有部を歩かせてはいけないの?

たとえば、飼い主が「なんでダメなの?」と思うルールのなかに「共有スペースを歩かせない」というものがあります。

これは共有部(共用廊下やホール、エレベーターなど)を歩く犬たちが飼い主の気付かないところでマーキングを重ねた結果、共有部分に尿の匂いが染みついて、ひどい臭いを発するようになってしまったからです。

覆水盆に返らずで、1頭が失敗すれば、どんなに掃除をしたところで犬同士にはマーキング跡が分かり、他の犬もマーキングを続けることになってしまいます。

つぶやき飼い主さんがポストや掲示板に気を取られたり、立ち話をしているときなど、本当に一瞬気を緩めただけでマーキングします。どんなに訓練された犬であっても、100パーセント絶対にしないとは言い切れません。「うちの子はそんなことしない」という飼い主の足にすらマーキングする犬たちをたくさん見てきました…。

ほかの犬がオシッコをしたところに、さらにオシッコをかけるのは、オス・メスにかかわらず共通してもっている犬の習性(=マーキング)です。

1人の飼い主の、1匹の犬の、1滴のオシッコを発端に、エントランスや共用廊下が、とても通りたくない悪臭のするマンションになってしまいます。

このような状態になってしまうと売って引っ越したいと思っても、なかなか買い手はつきません…。

自宅の資産価値が低下するとなれば、飼い主にとっても、そうでない人にとっても、非常に大きな問題です。

ベランダでのグルーミングがNGな理由

グルーミングとは、ブラッシングをしたり、毛を切ったりする行為のことです。

犬と暮らしていると、換毛期をはじめとして、日々たくさんの抜け毛が発生します。

朝、起きてリビングの床をみたら、朝日の光で積もった抜け毛がたくさんみつかります…。

自宅内の抜け毛掃除が大変になるのが嫌だからと、ベランダや共用廊下で愛犬のブラッシングをして(しかも抜けた毛をそのまま放置!)しまう飼い主がいて、これがトラブルになるケースが少なくありません。

自宅外に放置された抜け毛は、風に舞ってふわふわと飛んでいき、隣家だけでなく、思いもよらない離れたお宅まで飛んでいきます。

干していた洗濯物にどこの犬のものかも分からない毛がついていたら、不衛生に感じてしまうのも当然です。

可愛い愛犬の抜け毛ですら自宅内に散らばるのが嫌なのですから、飼い主でもない人が、きれいにしたい洗濯物によその犬の抜け毛がついて良い気持ちのする人はいません。

また、犬アレルギーをもつ家族がいたら、たんなる衛生面の問題だけでは済みません。

命にかかわる問題となれば、クレームを入れるのも当然のことです。

クレームをもらってしまう前に

このように、マンションで犬と暮らしていくためには、戸建て住まいのときには思いもよらなかった配慮が必要になってきます。

ひとたびクレームを受けてしまうと疑心暗鬼になって生活がギクシャクしてしまい、せっかくの愛犬との暮らしが暗いものになってしまいます。

しかも、犬は飼い主の不安や心配を感じ取り、今まで以上に困った行動がエスカレートしていきます。

ご近所を敵にするか味方にするかは飼い主次第

マンションにお住いの飼い主さんからのご依頼で一番多いお困りごとは「吠え」の問題です。

吠えの問題を解決する近道

物理的にしつけを通じて犬自身に変わってもらい、成果が出るまでには時間がかかりますし、吠え声をまったくのゼロにすることはできません。

しかし、ご近所の方の「主観的な感じ方」を合わせて変えていくことで劇的に効果が上がります。

こうしたことも、犬そのものの訓練・トレーニングとあわせて取り組んでいくことが大切になります。

マンション住まいならではの飼育の問題点や難しさなどを踏まえて、愛犬がご近所に愛される犬に育つようにプロデュースする責任が飼い主にはあるのです。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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