ワンちゃんをお迎えしたその日から欠かせないのが、ごはんと飲み水の用意です。
最初のうちは「人間用の器でもいいかな?」と思われるかもしれませんが、ペットと食器を共用するのは衛生面であまりおすすめできません。
せっかくの機会ですから、ワンちゃん専用の食器を用意してあげましょう。
犬の体型や食べ方のクセに合わせた“ぴったりの器”を選んであげることで、愛犬のゴハンの時間がもっと快適になりますよ。
今回は、材質や形状別に食器の選び方をご紹介します。
材質からえらぶ
犬用の食器には、さまざまな材質があります。
それぞれの素材にメリット・デメリットがあるので、ライフスタイルやワンちゃんの性格に合ったものを選びましょう。
- プラスチック
- ステンレス
- 陶器
順番にそれぞれの特徴をみていきましょう。
プラスチック製の食器
プラスチック製食器のメリットとデメリットを挙げます。
プラスチックのメリット
プラスチック素材は主に以下の点がメリットと言えます。
- 手頃な価格で購入しやすい
- 軽くて扱いやすい
- カラーバリエーションが豊富
- 電子レンジ対応のものもある
プラスチック製はもっとも安価に購入することができます。
カラー展開も豊富です。
他の素材と比べて軽いこともメリットと言えるでしょう。
アラフォー以上の飼い主さんば心当たりがあるかもしれませんが、重たい食器を持ち運んだり洗ったりするのは手首が痛くてちょっと大変です。
プラスチックのデメリット
一方、プラスチック素材のデメリットとしては以下の点が挙げられるでしょう。
- 傷がつきやすく、雑菌が繁殖しやすい
- ニオイが移りやすい
- 軽すぎて、食べている途中に動いてしまうことも
- 耐熱温度によっては食洗機が使えない
- 劣化が早く、割れたり変形したりしやすい
価格面と電子レンジで使えること以外は、以下で取り上げる他の材質に軍配が上がります。
「まずはお試しで…」という場合や、頻繁に買い替えて清潔に使いたいという飼い主さんにはプラスチック製の食器が向いています。
傷や汚れが目立ってくる前に新しいものに交換してあげればよいと思います。
プラスチック製のフードボウルの例↓
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ステンレス製の食器
犬の食器と聞いてイメージするのはこのステンレス製の食器ではないでしょうか。
ペット関連の製品の素材にはステンレスがよく使われます。
ステンレス製食器のメリットとデメリットは以下のとおり。
メリット
- 頑丈(丈夫で割れにくい)
- ニオイが移りにくく清潔に保ちやすい
デメリット
- 電子レンジが使えない
- 金属特有の臭いを嫌がることもある
- 値段はやや高め
ステンレス製の食器のメリット・デメリットを踏まえて、ステンレス製の食器を選ぶ際は以下の点も考慮しましょう。
ステンレス製はゴムのすべり止め付きがお勧め
プラスチックと比べると重さがありますがステンレス製の食器のなかには比較的軽い物があります。
そのような軽い食器はプラスチック同様に食べている最中にお皿が移動してしまいます。
しかし、台形デザインで底に滑り止めゴムが施されているタイプの食器は軽くても食べているときに食器が動きにくいです。
ステンレス製のフードボウルの例↓
陶器製の食器
われわれ人間が食事をするときに使っているお茶碗と同じように「陶器」でできたペット用の食器もあります。
陶器製のメリットは以下のとおり。
メリット
- 適度な重さがあり安定感抜群
- ニオイが移りにくく清潔
- 電子レンジが使える
陶器のデメリットとしては以下の点が挙げられます。
デメリット
- 落としたら割れる
- 重たいので扱いづらい面も
- 値段は高め
ベストな素材は「陶器」
材質だけで考えると犬がもっとも好むのは「陶器」でできた食器です。
陶器には犬にとってデメリットがありません。
飼い主にとっては「重たい」「お値段が高め」などのデメリットはありますが、愛犬ファーストで食器を選ぼうと考えるなら陶器製の食器をお勧めします。
なかでもお勧めはルクルーゼ
Suzy宅ではお水用の食器はルクルーゼを使っています。
【例】Le Creuset:ペットボウルMサイズ(チェリーレッド)
【例】Le Creuset:ハイスタンド・ペットボール(クールミント)
【例】Le Creuset:ハイスタンド・ペットボール ディープ
より深いハイタイプもあります。
形状からえらぶ
素材以外に愛犬用の食器を選ぶときに考慮したいポイントには「カタチ」もあります。
犬のごはん用の食器は目的に合わせてさまざまな形状のものが売られています。
とくに、
- ぺちゃ系向き
- 早食い向き
のワンちゃんたちには専用の食器が数多く売られています。
ぺちゃ系向き浅皿
パグやフレンチブルドッグ、ボストンテリアなど鼻が短い“ぺちゃ系”のワンちゃんには、底が浅くて大きめのお皿がおすすめ。
底が深い食器での食事は顔を奥まで入れなければならず、飲んだり食べたりしづらいのです。
ぺちゃ系ワンコ専用食器の例
短鼻種の犬たちが食べやすいように設計されている食器をいくつか紹介します。
ぺちゃ系ワンコ向きの食器の例↓
早食い向き
基本的に、犬のご飯は1日2回。
貴重なお楽しみの時間にもかかわらず、食いしん坊すぎてゴハンを秒殺してしまい「足りない!もっとちょうだい!!」となってしまう子もいます。
あまりにもがっつきすぎた結果、せっかくお腹にいれたゴハンを全部リバースされることもあります。
ごはんを秒で食べてしまう子には「早食い防止用」の器がおすすめです。
食べるのに若干の苦労を伴うようにすると食事に時間がかかって満足感が得られるうえ、吐き戻さずに済むため「早食い対策」の犬グッズもたくさん売られています。
早食い対策食器の例
早食いを防ぐための工夫がなされた食器をいくつか紹介します。
- ドライフードをふやかして塗るマットタイプ
- 凸凹のあるフードボウル
マットタイプの例:LickiMAT プレイデイト
ドライフードをふやかしてこのマットに粗く塗り付けると、長い時間お食事を楽しむことができるようです。
ゴム製なので食洗器で洗えば隅々まできれいになるでしょう。
また、早食い対策用としては以下のように器の中に凸凹をつけた食器もたくさん売られています。
凸凹タイプの例:gracibo早食い防止フードボウル
早食い用のタイプの食器は食洗機で洗わないときれいにすることができないため、食器洗いに食洗機を使用しない場合はお勧めしません。
落ち着きを養うしつけも必要です。

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タラ氏の早食い対策
ちなみにSuzy家ではタラ氏の早食い対策としてドライフードにコップ1杯程度の麦茶をかけて食べさせています。
先に麦茶を飲んでから程よくふやけたフードを食べることになるため、時間を稼ぐことができるうえ、たっぷりの麦茶で満腹感も得られます。

ドッグフード麦茶かけ
この方法はしっかりと水分補給もすることができます。
器にお水を用意しただけでは1日に必要な水分をなかなか取れないものですが、食事に水分を加えることで必要な水分をしっかりとることができます。

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食器台の活用
床に直置きした食器からごはんを食べたりお水を飲む体勢をとりづらい犬もいます(シニア犬など)。
食器の直置きは愛犬の首や腰に負担をかけることもあるため、体型に合った「食器台(スタンド)」を用意してあげましょう。
頭を深く下げなくても口が付けられる高さに食器を置けると、どんなワンちゃんでも飲み食いが楽になり、食の細い子も食べやすくなります。
このような理由から愛犬の体型に合わせた食器台を用意してあげることをお勧めします。
足の長さと同じくらいの高さが丁度よい高さです。
スタンド付き食器の例
良木工房YOSHIKI:竹製ペット食器台(YK-PW1)
OneAid(ワンエイド)ステンレス皿付き食器スタンド
スタンドのみのタイプ
以下はスタンドのみで、関連のアタッチメントを追加して使える商品です。
高さの微調整が可能になります。
リッチェル:Nウォータースタンド
DIYで手作り
「ちょうどいい高さが見つからない!」という方は、DIYで手作りするのもアリです。
ご自分の愛犬にぴったりのサイズに出会うのはなかなか難しくもあります。
そんなときは愛犬のためにDIYで食器台を手作りするのも一案です。
愛犬への愛情がたっぷり詰まった世界にひとつだけのオリジナル食器台を作ってあげてはいかがでしょう。
給水ボトルの注意点
ペットショップの店頭でよく見るので、ケージに取り付ける給水ボトルも犬を飼い始めたばかりの飼い主さんたちに人気の商品です。
先端部分にボールペンの先ような玉が仕込まれていて、舌でノズルの先端を押すとボトルのなかの水が出てくるという装置です。
お皿と違ってひっくり返してしまうことがないため、ペットショップのショーケース内ではこの給水ボトルがお水の容器として使われています。
給水ボトルのデメリット
しかし、給水器(ボトル式)はお水が飲みにくく、口をつける部分に雑菌が溜まりやすいため、愛犬が水を飲むための方法がこれしかないというのはお勧めできません。
新鮮なお水をいつでもたっぷり飲めるようにお水用の食器も準備してください。
給水ボトルはバックアップ用
万が一、お留守番中にお水をこぼしてしまったときなどの飲み水のバックアップ用として給水ボトルは設置するようにします。
給水ボトルの例
以下に代表的な給水ボトルを紹介します↓
アイリスオーヤマ 給水ボトル
また、ペットボトルを再利用して使えるノズルのみのタイプも販売されています。
リッチェル:ペット用ウォーターノズル
まとめ
食器選びは愛犬の日々の食事をより快適・安全にするための大切なポイントです。
材質・形・高さなど、さまざまな観点から「うちの子に合った器」を見つけてあげてくださいね。
お気に入りの食器で食べるごはんは、きっとワンちゃんにとっても特別な時間になりますよ!
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