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犬の思春期:行動や性格の変化について知る

犬にも思春期があるって知っていますか?

犬は、生後6カ月あたりから思春期に入ります。

子犬のときとは、心も身体も大きく変化していきます。

飼い主はそのことを念頭において、愛犬への対応の仕方を変えていく必要があります。

人間に置き換えて想像してみてください。

17歳の男子高校生の息子に、1歳児だった時と全く同じ基準で接している親がいたら、それはヤバい親だなって想像つきますよね…。

愛犬が我が家にやってきたばかりの頃は…

生後2カ月足らずで、お家にやってきたパピーちゃん。

生えている歯はまだ乳歯で、ミルクでふやかしたフードを1日3回あげていました。

伝染病予防のワクチン3回と狂犬病の予防接種が終わり、満を持してお散歩デビューをしたのが生後4~5カ月。

この時点で、じつは、すでに犬の生後4~5カ月は人間の年齢に換算すると5~6歳程度に成長しています。

小学校に入学する年齢です。

我が家に迎えて数カ月足らずの愛犬のことは、まだまだ赤ちゃんのように思いがちです。

しかし、飼い主が思っているより心も身体も随分と成長しているのです。

お散歩を始めて数カ月。

おっかなびっくりだったお散歩が、「上手に歩けるようになってきたな」と思う頃には生後5~6カ月ぐらいになっています。

すると、飼い主さんは、ようやく犬のいる生活になれてきたところで新たな悩みにぶち当たります

思春期の犬の行動の変化「思春期あるある」

たとえば、しつけ教室に来られた飼い主さんからは、以下のようなご相談が数多く寄せられます。

  1. 最近、ほかのワンちゃんとうまく遊べなくなってきた
  2. 上手にできるようになったはずのおトイレを失敗するようになった
  3. 飼い主のいうことを聞かなくなってきた
  4. 気に入らないと噛み付くことがある
  5. チャイムの音や来客に吠えるようになった

などなど、いずれも「前はこんなことしなかったのに…」と、飼い主さんは突然の愛犬の行動の変化に戸惑うのです。

犬の生後6カ月齢は人間でいえば10~12歳程度。

小学生も高学年の仲間入りをする年齢です。

このくらいの年齢を子どもたちのことを、発達心理学の世界では「ギャングエイジ」と呼びます。

最近の小学校では「2分の一成人式」なんていうイベントも行なわれ、大人への仲間入りを意識し始める年齢です。

じつは、犬もまさにこの時期に思春期に入ります

早い子で生後4カ月、遅い子で2歳頃から始まる子もいます。

つぶやきもちろん、人間同様とくに困る変化のないまま大人になる子も、もちろんいます。柴犬は生後4カ月頃から思春期が始まる傾向が高いです。

最近、ほかのワンちゃんとうまく遊べなくなってきた

犬は子犬時代には、独特の匂いを持っています。

人間にとっては良い匂いというよりは、“ムッ”とする濃い「獣の匂い」といった感じです(以降、子犬臭と称します)。

つぶやき機会があればペットショップで売られている子犬たちの匂いを嗅いでみてください。

子犬臭に守られるのはわずか生後数カ月間だけ

子犬臭がしている犬のことを、大人の犬たちは本能的に「子ども」であるとみなします。

そして、失礼な行動や乱暴な態度を取られても優しく相手をしてあげます。

つぶやきわれわれ人間の社会でも、赤ちゃんや幼児が大人に、暴言を吐いても、叩かれても許しますよね。ここでキレる大人のほうがヤバい人です(注意するのは別ですが)。

しかし、この子犬臭は成長とともに徐々に薄れていき、生まれてから6カ月ほどたつ頃には、ほとんど匂わなくなっています。

すると、その犬は子犬臭が薄れていくにしたがって、ほかの犬たちから「大人の振る舞い」を求められるようになっていきます。

つぶやきわれわれ人間も、乳幼児・小学生・中高生に対して同じ態度はとりません。年齢が上がるにしたがって子どもたちに徐々に「大人の行動」を求めていきますよね

もう、子犬ではない若犬が、子犬のような傍若無人な態度をとったら大人の犬に本気で叱られます。

最近、ほかのワンちゃんとうまく遊べなくなってきた

というのは、もともと上手なかかわり方ができていなかったところに、今までどおりの行動が通用しなくなっていることに(子)犬も飼い主も気づかないまま、ほかの犬への態度がこじれていってしまっている姿なのです。

「先制攻撃型」は吠える・飛び掛かる

先に牽制して圧倒してやればいいんだと考えるようになってしまった犬は、ほかの犬を見つけると喧嘩腰で吠え掛かっていくようになってしまいます。

そして、このような態度が習慣になってしまうと、散歩中にすれ違う犬たちに喧嘩を売りながら歩くようになってしまい、喧嘩トラブルで咬傷事故を起こす危険性が高まります。

回避型は過剰に怯えて悪目立ち

反対に、とにかく恐怖心が先行するようになってしまった犬は、極端にほかの犬を避けるようになってしまいます。

残念なことに、犬には「弱いモノは叩く」という習性があります

つぶやき人間にも備わっている本能です。ヒトの弱い者いじめの構造も似たようなところがあります。

過剰に怯えた態度を見せた結果、かえっていじめられることになり、余計に怖い思いをしてしまいます。

そして、ほかの犬や外の世界がどんどん怖くなっていくという負のスパイラルに陥ってしまうのです。

愛犬がどちらのタイプになっても、犬も飼い主もお散歩の時間が苦痛なものになってしまいます。

うまくやっていたように見えただけ

つまり、お散歩デビューをしたころの子犬の傍若無人な態度が、飼い主の目にはよそのワンちゃんとうまくやっていたように見えただけで、今までも決して上手に関わっていた訳ではなかったのです。

犬社会のルールを学ばせるのは飼い主の役割

現代の家庭犬たちのほとんどは、親犬とその群れから犬社会のルールを学ぶ機会がないまま人間の家庭にやってきて人間との生活をスタートしてきました。

このため、犬社会のルールを知らず、どのように振舞えばよいのか分からないのです。

つぶやき実際には、ペットショップで販売されている子犬の親というのは、檻の中でただ子犬を生まされ続けているだけで、犬社会のルールを学ぶ機会のないまま繁殖犬になる個体が多く、世代間連鎖の結果として、犬社会のルールに応じたコミュニケーション行動を取ることができずに苦しむ犬たちが後を絶たないのです。

人間の飼い主が、母犬に代わって「犬社会のルール」を身につけさせなければなりません。

ですが、わたしたち人間は、生まれつき「犬社会のルール」を知っているわけではありません。

まずは飼い主が「犬社会のルール」を学び・理解したうえで、愛犬が適切な態度をとれるように導いていく必要があるのです。

覚えたはずのおトイレを失敗するようになった

生後6カ月前後から、オスもメスも性成熟がはじまり、マーキングを行動をはじめます。

マーキングと排泄のオシッコのちがい

マーキングとは、オス(意外とメスも)が繁殖の本能から、自分の存在を主張するために少量のオシッコをあちこちのモノに掛ける行為のことです。

曲がり角や出入口、同性の飼い主の持ち物(クツやタオル)などに、少量のオシッコを掛けるようになります。

男の子のマーキング

今までペットシートで両足を床についてオシッコをしていた男の子が、片足を上げてオシッコするようになったらマーキングがはじまったと考えられます。

女の子のマーキング

女の子のばあいも、少量のオシッコを何度もするようになったら、それはマーキングがはじまったと言えるでしょう。

ただし、最初に膀胱炎などの泌尿器トラブルの可能性を確認しておいたほうが安心です。

マーキングは犬の本能に基づく自然な行為

マーキング=「悪」のように思われがちですが、マーキング行動そのものは、犬の本能に基づいた自然な行為です。

いったん室内トイレを覚えた犬が、成長にしたがって決まったトイレシートの中だけでなく、いろいろなところで排泄をするようになるのは、犬の本能であり犬として自然な行動です。

しかし、生活を共にするわたしたち飼い主は、家じゅう所かまわず排泄されると困ってしまいます。

また、お散歩中に所かまわず排泄をされてしまうと、近所の人も困ってしまいます。

お外のトイレトレーニング

野生時代の犬たちは、群れのリーダーに排泄してはいけない場所を決められ、それを守って暮らしてきました。

このため、飼い主からあるていど排泄の場所やタイミングを指定されることは、犬にとって受け入れ可能な制約なのです。

お散歩中に排泄をしていい場所(エリア)・いけない場所(エリア)は飼い主が決めたうえで、排泄して良い場所でのみ排泄をするよう教える必要があります。

マーキングがはじまる前に避妊・去勢手術を

しかし、繁殖欲に基づくマーキング行動を止めるには、避妊・去勢手術しか方法はありません

マーキングの習慣が定着してしまうと去勢手術後も習慣的な行為としてマーキング行動が残ってしまうこともあります。

去勢手術はマーキング行動がはじまる前に済ませることをお勧めします。

マーキング以外が原因のおトイレの失敗

マーキング行動以外の問題を起因とした、おトイレの失敗もあります。

これについては、以下の記事で紹介しています↓

飼い主のいうことを聞かなくなってきた

性成熟がはじまる生後6カ月前後くらいから、心も徐々に大人になっていき、犬もただ無邪気ではいられなくなります。

飼い主が「自分の一生を任せるに値する人物」なのかどうかを試すようになるのです。

具体的には、わざと聞こえないふりをしたり、飼い主がして欲しいことと逆の行動をとったりします。

なぜ思春期に「試し行動」をとるのか?

犬は野生の時代、集団で獲物を狩って食料を得ていました。

グループの統率が即自分たちの生命に関わります

さらに、その狩りのスタイルは長時間獲物を追い回し続け、獲物が逃げることに疲れ果てたところを仕留めるスタイルだと言われています。

このため、犬たちは本能的に「粘り強く初志貫徹する者」に対して尊敬と信頼を感じるのではないかと考えられています。

このため、愛犬が試し行動をしてきたときに、飼い主が毅然とした態度で自分を曲げることなく最後まで粘り強く対応すれば、信頼を勝ち取ることができます。

しかし、犬に言われるがままに態度をコロコロと変えていると犬の信頼は得られません

試した結果、信頼できないと判断されてしまうと…

飼い主が信頼に足る人物ではないと判断した犬は、自分の一生をこの飼い主には任せておけないと考えます。

すると、「自分がこの飼い主(群れ)を守っていかなければならない」と判断し、自分が飼い主を立派な犬にしつけなければいけないと考えるようになります。

そのため、以下のようなことも併せて問題として浮き上がってきます。

気に入らないと噛み付く

犬社会では噛みつくことは、コミュニケーション方法の一つです。

犬の社会は人間の社会と比べると容赦がありません

狼ほどではありませんが、序列が徹底しています。

ひとたび、犬が自分のほうが群れ(飼い主)を守る立場であると判断すれば、守られる側は守る側の言うことに従うのが当然であると考えます。

守られる側(飼い主)が守る側(犬)に対して歯向かうというのは、犬社会の常識ではあり得ないことなので、犬としては飼い主をきちんと指導をしなければなりません。

このため、犬社会の常識に照らして間違ったことをした飼い主を、犬社会のやり方(=噛みつく)で注意・指導しているのです。

つぶやき立場逆転というやつです。

チャイムの音や来客に吠えるようになった

頼りない(信頼できない)家族たちを守るのが、この群れにおける自分の役割である」と、自ら家族を守る役目を買って出てしまった犬たちは、外敵から全力で家族を守ろうとします

このため、チャイムの音=来客(侵略者)の図式を理解したら、チャイムの音にけたたましく吠えて追い返そうと考えます。

Barking dogs seldom bite(吠える犬は噛まない)!?

ことわざに「吠える犬は噛まない」というものがあります。

これは、「人をおどしたり、むやみにいばる者は大した人物ではない」ということわざですが、比喩的な意味においては犬にも当てはまるのです。

つぶやき実際には「吠える犬は噛まない」とは限りません。吠えてから嚙んでくる犬はもちろんいます。しかし、一番怖いのは顔色一つ変えずにいきなり嚙んでくる犬です。

吠える犬は、じつは大した度量は持ち合わせていません。

しかし、責任感が強いために自分の度量が足りないことは承知のうえで、大事な家族を守るために必死で外敵に対して吠えまくる(吠えて追い払う)のです。

犬の側からしてみれば、良かれと思って無理して一所懸命に頑張っているのに、なんで叱られたり嫌がられたりするのか…訳が分からないと思っています。

思春期の始まりは本気のしつけスタート期

ペットショップから連れてきて数カ月間は、ただコロコロと走り回り、疲れたらコテンと寝ていた子犬たちも、身体の成熟にともなって、力も強くなり考え方も変わってきます。

思春期は愛犬の成長を受けて飼い主が対応を変えていくときなのです。

犬は人間の5倍の速さで歳をとると言われます。

大人の犬には、大人としての向き合い方があるのです。

いつまでも子どもじゃないんです。

いつまでも赤ちゃん扱いされ続けている犬たちは、心にかなり深い闇を抱え生きづらさを訴えています。

その辛さを飼い主に理解してもらえないまま月日を重ね、こじれればこじれるほど回復に時間がかかります。

ただのペットでなく「家族の一員」として犬と暮らすのであれば、飼い主は愛犬の人格(?)を尊重し、心の成長を促す関わり方を身につける必要があります。

犬の人格(犬格)を尊重した関わり方を身につけるために、飼い主が学ぶべきことはたくさんあります。

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Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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