犬鞭虫(Trichuris vulpis)
犬鞭虫(いぬべんちゅう)は盲腸に寄生する寄生虫です。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが、さまざまな資料を基に記録した備忘録を公開しているものです。ご自身の愛犬の治療や薬の選択の際はかかりつけの獣医師にご相談ください。
感染経路
犬鞭虫のおもな感染経路は以下のとおり。
経口感染
犬鞭虫は感染した犬の糞便に含まれる卵を経口摂取することで感染します。
感染拡大しやすい特徴をもつ虫卵
糞便とともに排泄された犬鞭虫の卵は2~4週間で感染能力をもちます。
また、非常に耐久性があり土壌などで長期間生存することができるため感染拡大しやすいことも特徴です。
症状
犬鞭虫に感染した犬が示すおもな症状には以下のようなものがあります。
少数の寄生では症状が現れないこともあります。
慢性化してから感染に気づくことも
ただし、感染に気付かず慢性化すると難治性の慢性腸疾患を引き起こすことから腸炎をきっかけに犬鞭虫の感染が発覚することがあります。
感染が分かったら
治療と清掃の2つの対応が必要となります。
駆虫薬の投与
犬鞭虫の感染に対する治療には駆虫薬の投与が有効です。
以下に、犬鞭虫の駆虫に使われるおもな駆虫薬を挙げます。
- ミルベマイシン
- ドロンタールプラス錠
- フェンベンダゾール
ミルベマイシン
ミルベマイシンはフィラリア予防薬としても使われるお薬です。
フィラリア予防薬をミルベマイシン系にすることで犬鞭虫の寄生を防ぐこともできます。
-350x350.png)
毎月、愛犬に与えている「フィラリア予防薬」には、さまざまな種類があります。しかし、獣医さんに処方されたお薬を言われるままに投与していて内容のちがいについて気にしたことがない飼い主さんも少なくないことでしょう。かかりつけ以外の動物病院に行っ...
ミルベマイシンを含む駆虫薬は個人輸入で入手することもできます。
ネクスガードスペクトラ

ネクスガードスペクトラ
クレデリオプラス

クレデリオプラス
コンフォティスプラス

コンフォティスプラス
ドロンタールプラス
ドロンタールプラス錠にはジェネリック医薬品があり個人輸入で入手することもできます。
キウォフプラス

ドロンタールプラス錠のジェネリック医薬品(キウォフプラス)
フェンベンダゾール
フェンベンダゾールを含む駆虫薬は個人輸入で入手することもできます。
パナクールKH 250ml

フェンベンダゾール含有の駆虫薬「パナクールKH 250ml」
パナクールオーラルペースト(Panacur)

パナクールオーラルペースト(Panacur)
清掃・消毒
このほか、感染が分かったら再感染を防ぐために室内の清掃や消毒をすることも重要です。
まとめ
犬鞭虫は盲腸に寄生する寄生虫で感染した犬の糞便に含まれる卵を経口摂取することで感染します。
卵は土壌で長期間生存でき感染が拡大しやすい特徴があります。
おもな症状は血便、下痢、体重減少、貧血などですが少数の寄生では無症状の場合もあります。
治療にはミルベマイシンやフェンベンダゾールなどの駆虫薬が有効で定期的な投与が推奨されます。
再感染防止には清掃・消毒が重要です。
予防方法
愛犬を犬鞭虫をはじめとした寄生虫感染症にさせないためには以下の対策が必要です。
駆虫薬の定期投与
治療に使用した駆虫薬を通年で定期投与することにより感染を防ぐことができます。
フィラリア、ノミ・マダニの予防と併せて犬鞭虫の駆虫にも効果のある寄生虫予防薬を選択することをお勧めします。

室内環境衛生
日ごろからの室内の清掃や消毒も大切です。
室内トイレでの排泄に気づいたら速やかに片づけ定期的に消毒もしておきます。
また、犬用の敷物やベッドなどはこまめに抜け毛を取り除いたり洗濯して清潔に使います。

犬ってフカフカな場所が大好きです。クレートを買ったら中に敷くものを用意してあげましょう。敷物を選ぶ際のコツをいくつかご紹介します。
お洗濯しやすいものを
Suzyは、とくにペット専用のものを使う必要はないと思っています。夏はバスタオル...

犬を飼うときにトイレトレーも一緒に購入を勧められることもあります。
ペットショップやネット通販などにはさまざまな種類の犬用トイレグッズが売られています。
たくさんありすぎてどれが良いのか迷って決めるのが難しい飼い主さんのためにトイレトレーの選び方...
放置ウンチは危険だと知る
お散歩ルートに放置されている犬のウンチには多くの寄生虫の卵や幼虫が含まれている可能性がります。
時間が経つほど寄生虫の量が増えたり、感染力が高まるものもあります。
放置ウンチは巡り巡って自分の愛犬の健康を損なうということを飼い主一人ひとりが肝に銘じる必要があります。
また、お散歩中は愛犬のリードを短くもち、放置ウンチの匂いを嗅がせたり、食べられてしまわないように十分な注意を払いながら歩くことも大切です。

わたしたち飼い主が愛犬を毎日お散歩に連れていくのは、排泄や運動をさせることだけが目的ではありません。犬を散歩させるという行為には、ほかの犬や人との交流をとおして社会性を身につけたり、飼い主とともに行動をすることで双方の信頼関係を深めたりすると...
関連記事
- 犬回虫(Toxocara canis)
- 犬鞭虫(Trichuris vulpis)←このページ
- 犬鉤虫(Ancylostoma caninum)
- 犬小回虫(Toxascaris leonina)
- 糞線虫(Strongyloides stercoralis)
- コクシジウム(Coccidia)
- ジアルジア(Giardia)
- 瓜実条虫(Dipylidium caninum)
- マンソン裂頭条虫(Spirometra erinaceieuropaei)
- エキノコックス(Echinococcus)

犬回虫(Toxocara canis)
犬回虫(いぬかいちゅう)はイヌの消化管に寄生する代表的な寄生虫の一つです。とくに子犬で多く見られる寄生虫です。犬回虫は年齢抵抗性があり生後6カ月未満で感染すると症状が重くなります。成犬にも感染しますが一般的に症...

犬鞭虫(Trichuris vulpis)
犬鞭虫(いぬべんちゅう)は盲腸に寄生する寄生虫です。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが、さまざまな資料を基に記録した備忘録を公開しているものです。ご自身の愛犬の治療や薬の選択の際はかかりつけの獣医師...

犬鉤虫(Ancylostoma caninum)
犬鉤虫(いぬこうちゅう)は別名フックワームとも呼ばれ「鉤」の名が示すとおりフック状の口をもっている寄生虫です。このフックを腸壁に引っかけて小腸に寄生して血液を吸います。フックで傷つけられた腸壁からも失血するた...

犬小回虫(Toxascaris leonina)
犬小回虫(いぬしょうかいちゅう)は犬回虫と似た寄生虫ですが犬回虫との特徴的なちがいは年齢抵抗性がないことです。子犬も成犬も全ての年齢で感染し症状が現れます。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが...

糞線虫(Strongyloides stercoralis)
糞線虫(ふんせんちゅう)はとくに湿った環境で感染する寄生虫です。感染した犬は深刻な健康問題を引き起こすことがあります。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが、さまざまな資料を基に記録した備忘...

コクシジウム(Coccidia)
コクシジウムは単細胞の寄生虫です。子犬や免疫力の低下した犬にとくに影響を与えます。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが、さまざまな資料を基に記録した備忘録を公開しているものです。ご自身の愛犬の治療や...

ジアルジア(Giardia)
ジアルジアは小腸に寄生する原虫で犬に水様性の下痢を引き起こします。とくに不衛生な環境にいる犬は感染リスクが高いことから衛生状態の悪い繁殖場からやってきた子犬や保護犬において頻繁にみられます。
ご注意本記事は獣医師ではない...

瓜実条虫(Dipylidium caninum)
瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)は白い米粒のような片節が長く連なったサナダムシの仲間です。ノミを媒介して感染する条虫でイヌの小腸に寄生します。ノミがいる環境で飼育されていた保護犬はとくに感染リスクが高いです...

マンソン裂頭条虫(Spirometra erinaceieuropaei)
マンソン裂頭条虫(マンソンれっとうじょうちゅう)はイヌの小腸に寄生するサナダムシの一種で成虫は「きしめん」のような姿をしています。
ご注意本記事は獣医師ではないドッグトレーナーのSuzyが、さまざまな資...

野犬や飼育放棄(ネグレクト)、ブリーダー崩壊など、適切な健康管理がなされず衛生的でない環境で生きてきた犬たちは、日ごろから予防医療がきちんとなされている家庭犬たちがもっていない感染症に罹患していることがあります。犬の3大感染症
これらの犬たち...
LINEでSuzyに質問!
この記事を読んでもっと知りたいことや疑問が沸いてきたら、以下のページからLINEのお友達登録のうえチャットでSuzyにご質問ください。

犬のしつけ情報を探し、ネットサーフィンをして、このサイトにたどり着き、いろいろな記事を読んでみて、もっと知りたいと思うことがあったかもしれません。そんなときは、LINEお友達登録のうえ、ぜひチャットでご質問をお送りください。
質問...