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あなたの愛犬「擬人化度」チェックテスト

大好きな愛犬のために良かれと思って飼い主がしていることが、実は愛犬を苦しめていることがあります。

その一つに「犬の擬人化」があります。

犬は「犬」という人間とは違う生き物でありながら、人間の社会で共に生活を送っているため、われわれはつい人間と同一視してしまいがちです。

あなたは愛犬のことをどのくらい「人間扱い」しているでしょうか???

擬人化度チェック

以下の10項目に「はい」か「いいえ」で答えてみましょう。

  1. ドッグフードしか食べられないなんてカワイソウ。犬だって晩御飯のオカズやお菓子を飼い主と一緒に食べたいはずだと思う。
  2. 夜寝るときや外出時に、うちのワンちゃんをクレートに閉じ込めるなんてカワイソウ。夜は同じベッドで寝ます。一人で寝かせたことはありません!
  3. (男の子)去勢手術をするなんて同じオトコとして断じて考えられない!
    (女の子)避妊手術をするなんて、うちの娘を子供が産めない身体にするなんてカワイソウでできません。
    もちろん、全身麻酔で手術なんてカワイソウでできません!
  4. うちの大事なコをヒモでつないで引っ張る(=リードをつけて散歩する)なんて、カワイソウでできない。とくに首輪は虐待だと思う!犬は自由に歩くのが幸せだ!
  5. うちのワンちゃんはグルメで甘えん坊なので、フードには必ずトッピングが必要ですし、一粒ずつ口に入れて食べさせています。オヤツを食べるときなんて、私が手に持っていないと食べてくれません
  6. うちのワンちゃんには水道水なんて飲ませません。ヨーロッパ産のミネラルウォーターを飲ませています。
  7. しつけ教室にお金を払うぐらいなら、同じお金で可愛いお洋服を買ってあげます。
  8. うちのワンちゃんはおりこうだし、可愛いし、誰もうちのワンちゃんのことを「怖い」なんて思うわけがありません!
  9. 車に乗せるとき、うちのワンちゃんは窓から顔を出すのが大好き!いつも運転席に乗せて一緒に運転します。
  10. うちのワンちゃんは必ず決まった時間にお散歩に行かないと怒りだします。だから、どんなに具合が悪くても、お出掛けしていても必ずお散歩の時間までに帰宅して散歩にいきます。

結果

「はい」の数はいくつでしたか?

  • 10点満点:あなたの愛が重すぎて、あなたの愛犬はとても苦しんでいます…。
  • 9~3点:良かれと思ってしているあなたの行動が、愛犬の寿命を縮めているとしたら…?
  • 2~1点:無意識のあなたの行動に、愛犬の健康や安全を損なう危険が…。
  • 0点:よく勉強していますね。あなたのワンちゃんは幸せ者です。引き続き勉強を続け、愛犬との幸せな暮らしを楽しんでください。

各項目ごとの解説

各設問の内容のうちどこが良くない点なのかを、ひとつずつ解説していきます。

設問1:犬ごはんの考え方

犬は基本的に(心身共に健康な状態であれば)「食べ飽きることがない」と考えられています。

人間の家族の晩御飯のおかずやお菓子を与えることは犬にとって、

  • 食べてはいけない食材が混じっている(ex. 玉ねぎ・チョコレート)
  • 味付けが濃すぎる(内臓に負担をかける)

というリスクがあります。

では、決まったドッグフード以外の食べ物を犬に与えてはいけないのでしょうか?

ドッグフードやそれ以外の食材について、飼い主はどのように考えれば良いでしょうか?

ドッグフードはいろいろ試してOK

決まった銘柄のドッグフードしか食べないことは、人間に置き換えてみれば同じ「総合栄養食」(ex.カロリーメイト)を毎食、1年中、ずっとそれだけを食べ続けるということです。

そう考えると、偏っていると感じるのではないでしょうか?

メーカーやたんぱく質の種類(肉・魚・豆)など、さまざまなものを食べられる胃腸に育てることも必要です。

また、昨今流行っているグレインフリーが必ず合うとも限りません。

具体的なドッグフードの選び方については、以下の記事で紹介していますので、ぜひフード選びの参考にしてください。

人間の食べ物を絶対に与えてはいけないという訳ではない

愛犬の食事に何か手をかけてあげたいという気持ちを持っている飼い主さんは少なくありません。

そんなときは、以下の方法で手を加えてあげることをお勧めします。

  • ノンカフェインのお茶(麦茶など)をドッグフードにかける
  • 野菜を煮たスープをドッグフードにかける
  • お肉をゆでたスープをドッグフードにかける

食事はドライフードのみ、お水は水飲み容器に入れておいてあるだけでは、1日に必要な水分量を摂取できていないことが多く多くのワンちゃんが水分不足の状態だそうです。

このため、上記のように水分をしっかりと補給させるための工夫をしてあげることをお勧めしています。

ペットの栄養について学ぶ

もし、もっと愛犬の食事に手をかけてあげたいと考えるなら、栄養の知識をしっかりと身につけながら実践する必要があります。

まずは、1冊でも本を読んでみて、実践できるところから始めてみると良いでしょう。

有機野菜を使った取り分け

Suzy宅は長年、有機野菜の定期便を取っています。

毎週、季節のお野菜が届きます。

その有機野菜の皮をあげたり、鍋やお味噌汁にするものを取り分けてフードにかけて与えています。

冷凍食品の充実

もしくは、質問項目でNGとして挙げた「トッピング」も、今は栄養バランスを考慮した冷凍食品などが充実してきました。

栄養バランスや食べさせすぎに気を付ければ、「トッピング」も決して「悪」ではなくなってきました。

オヤツは何かの対価ではない

お手やオスワリの命令に従った対価としてオヤツを与えていませんか?

オヤツは飼い主が食べるときと同じように、愛犬も一息入れたり、楽しむために食べるべきものです。

命令に従った「ご褒美」として与えるばかりでは、愛犬と本当の信頼関係を築き、本当の家族になることはできません。

設問2:災害に備える

近年、毎年のように、日本のどこかで大きな地震や豪雨などの災害が発生しています。

愛犬と一緒に避難しなければならない状況は、日本中どこに住んでいても現実の問題となっています。

避難時は家族と離れることになる

避難の際、犬だけを家に残さず一緒に連れていくこと(同行避難)は推奨されていますが、避難所で犬とともに過ごす(同伴避難)は、現実的にはすぐに実現しないことがまだまだ多いです。

2024年元日に起きた能登半島地震でも同伴避難はできず、2週間以上ペットと車中泊を続ける状況です。

避難直後の混乱期以降もペット「同伴」の生活とはいかないようです。

  • 屋外に犬のケージを置く
  • 猫専用の部屋を設ける(人は別の部屋)
  • 獣医師会や有志のボランティアによる無料預かり

という形で、ペット救済策がとられています。

クレートで一晩眠れるように

このため、まずは「クレート」の中で一晩安心して休めるように、日ごろから習慣づけておくことが必要です。

自分のクレートの中にいることは、普段と同じベッドで寝ていることになります。

非常時であっても、いつもと同じ環境で眠ることができれば、受けるストレスも軽減でき、避難生活における心身のストレスを軽減することができます。

飼い主との距離感

また、飼い主と同じ布団で寝ることは避け、離れた場所で寝る習慣をつけておくことも重要です。

常にベッタリ飼い主と密着した生活が当たり前になっていると、必要なときにもお留守番ができない精神的に不安定な犬になってしまいます

自宅にいても、ある程度距離を保って過ごせるようにメリハリをつけた関わりをしておくことが重要です。

飼い主が本当に愛犬のことを「ペットではなく家族」であると思っているならば、自分の目先の欲求のためではなく、有事の愛犬のストレス軽減のために、日ごろのかかわり方にも注意を払うことができるはずです。

コメント災害直後は生存していても、避難後の生活環境に適応できずに亡くなる「災害関連死」が人間の避難生活において問題になっていますが、報道されないだけで、ペットの「災害関連死」もたくさん発生しています。日ごろから多少のストレスに耐性をつけておくことが、災害時に過剰なストレスを感じて命を縮めることを防ぐのです。
コメント「犬に靴を履かせ、災害時に履いて避難できるよう慣れさせる」というしつけが犬の保育園等において流行っています。体重2~3キロの超小型犬に対しても、靴を履いて散歩をさせるよう推奨しているそうです。
しかしながら、実際の災害状況でそんな小さな犬を歩かせている余裕はないでしょう。それよりも、クレートやカバンに入って大人しく移動でき、他の犬がいる場で「吠えない」ようにしつけることのほうがよほど大切であるとSuzyは考えます(避難所に犬が入れない理由のひとつは「吠える」からです)。

設問3:避妊・去勢

犬は人間と比べると自己抑制をつかさどる脳組織(前頭葉)が7分の1ほどしかありません。

イヌはヒトと比べて、より本能に正直に生きています。

このため、避妊・去勢手術をしない状態で繁殖の機会を持てないことに対して、人間以上にはるかに強いフラストレーションを感じます。

性ホルモンによる衝動は命がけ

メス犬はヒート(生理)のたびにホルモンの上下に振り回され、偽妊娠による巣作り行動や母乳の分泌のほか、精神的にイライラしたりします。

また、オス犬は1年中いつでも発情期です。

1キロ以内にヒート中のメスがいれば、普段はどんなに食いしん坊な犬であっても食事どころではありません。

どうやって、メスの元に行こうかと考えを巡らせ、飼い主が思いもよらない方法で脱走して、事故に遭ったり迷子になることもあります。

また、手術は全身麻酔となりますが、それを「可哀そう」だといって避妊・去勢手術を怠れば、歳をとってから生殖器の病気になります。

未去勢のオス犬がかかる病気

犬はヒトとくらべて精巣腫瘍や前立腺肥大になる確率が約10〜20倍も高いと言われています。

犬の精巣腫瘍の発生率は、去勢されていないオス犬の約5〜10%とされています(ヒトの発生率は約0.5%)。

また、犬の前立腺肥大症の発生率は、10歳以上の雄犬の約50%とされています。

精巣腫瘍も前立腺肥大症も精巣がなければまず起こらない病気です。

そのため、去勢手術をすることでこれらの病気のリスクを大幅に減らすことができます。

コメントAmerican Kennel Club (AKC)、International Veterinary Information Service (IVIs) 、American Veterinary Medical Association (AVMA) の調査による

未避妊のメス犬がかかる病気

一方、未避妊のメス犬は、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍のリスクがあります。

避妊手術をしておけばいずれも防げる病気ですが、未避妊のメス犬がこれらの病気にかかるリスクはかなり高い(25~70%)です。

発情回数が多いほど発症のリスクが上がるとされています。

愛犬の避妊手術を迷っている飼い主は、先送りすればするほど不利になることを認識すべきです。

コメントJournal of the American Veterinary Medical Association (2006, 2009, 2011)による

シニアのほうがリスクが上がる「手術」

若い時に「麻酔をかけるのは可哀そう」と、ごく短時間で済む「去勢手術」を怠った結果、歳をとってから全身麻酔でより長時間の手術に耐えねばならないというのは本末転倒です。

コメントなお、手術にかかる費用も、若くて健康な時に実施する避妊去勢手術と、病気になってから受ける手術とでは、治療費が数倍の差があることも知っておくべきことかもしれません。

愛犬に避妊・去勢手術することは、愛犬のストレス軽減と将来のガンなどの病気の予防につながり、愛犬の健康と命を守るために必要不可欠なことなのです。

設問4:心と心をつなぐ

リードは犬を縛り付ける道具ではありません

犬は首輪を通じてリードの「ハリ」と「たるみ」を感じ取り、飼い主が求めていることができているか・いないかを判断します。

リード操作の力加減で飼い主との意思疎通ができるようになります。

お散歩する際にリードをつけておくことは、愛犬の健康と命を守るために必要不可欠なことなのです。

また、外を歩く犬がリードでつながれていることは、飼い主以外の人(や犬)に安心感を与えます。

他者への配慮を怠らないことは、巡り巡ってペットと暮らす環境の向上につながります。

反対に、飼い主が自分さえよければOKという考えでいると、それは巡り巡って愛犬とともに行動できる範囲を狭め、自らと愛犬を生きづらくする結果となります。

設問5:心の境界線

老化や病気で自力で食事をとれないばあいを除き、犬は自分で食事をとれます。

ドッグフードを一粒ずつ口に入れなければ食事をとらなかったり、オヤツを食べるとき、食べやすいように飼い主に持たせるなどの行動を取るのは、明らかに精神的に不健康が生じています。

そのような行動を取るようになったのは、すべては飼い主の行動に対する反応の結果です。

愛犬のメンタルが安定した状態でいるには、飼い主が愛犬を自身の感情の「はけ口」にしないことが重要です。

飼い主は、愛犬に「安心してついていける」と思われる精神状態でいる必要があります。

犬の行動に問題があるとき、しつけがうまくいかないとき、多くのばあい、飼い主が自身の感情にまで気を配れていないことが要因であることが多いのです。

「心の状態」がすべての鍵といっても過言ではありません。

設問6:軟水・硬水

ミネラルウォーターには軟水と硬水があります。

カルシウムやマグネシウムの含有量が1リットル中120ml(硬度120ml)以上の水を「硬水」と言います。

日本の水はカルシウムやマグネシウムの含有量が120ml未満の「軟水」ですが、ヨーロッパや米国などの水は「硬水」であることが多いです。

硬度の高い硬水はとくにミネラル分が多いため、腎機能が弱かったり、遺伝的に尿路結石ができやすい犬種(ミニチュアシュナウザー、パグなど)はリスクが上がるため、避けたほうが無難です。

わざわざ、高い外国産のミネラルウォーターを買い与えるよりも、日本の水道水のほうが安心だったりします。

コメントミネラルウォーターも軟水であれば問題ありません。

設問7:教育の重要性

多くの飼い主さんは、子犬の本体価格には糸目をつけずにお財布の紐を緩めます。

そして、可愛い愛犬のための可愛いお洋服やグッズにも、お財布の紐が緩みがちです。

また、医療については知識が浸透し、ワクチン接種やフィラリア予防、避妊・去勢手術なども多くの飼い主が実施するようになりました。

しかし、「教育」にはどれくらいのコスト(お金と時間)を割いていますでしょうか?

子犬が家に来たばかりの頃は、動物病院に勧められたパピー教室に通い、一生懸命おトイレと「お手」を教えますが、避妊・去勢手術を終えるころには何もしなくなる方が大半です。

コメントお金を払ってしつけを学んだ犬の飼い主は、あなたの周囲に何人くらいいますか?

しかし、愛犬のことを「家族の一員」と思うのであれば、我が子同様に「立派な大人」に育てるために飼い主が学び続けることがとても重要になります。

犬のしつけのステージは3段階

人間の生活環境もどんどん進化し、また、犬の脳機能や行動についての研究の進化も日進月歩です。

このため、一昔前の知識のままでは、近隣に迷惑をかけてしまったり、愛犬の健康を損なう可能性があります。

犬と暮らすにあたっては、子犬期だけしつけを頑張るのではなく、成長のステージに合わせて必要な知識のアップデートをすることが必要です。

思春期からが本番

とくに、一生を左右する重要な学びの時期は生後6カ月~2歳頃の「思春期」です。

この時期は、「大人の犬」としての振舞い方を身につける時期です。

一般的には、生後2~3カ月前後の「社会化期」が重要であると言われますが、それよりもっと大切なのが「思春期のしつけ」なのです。

仮に、いくら社会化期に社会化に取り組んだとしても、その後、「大人の犬」としての振舞い方を身につける経験や、家族との絆を構築するトレーニングをしなければ、社会化期に頑張って取り組んだしつけも無駄になってしまいます。

シニア期の学びなおし

また、人間同様、犬も年を取ると認知や行動が変化してきます。

シニア期に入った犬がこれまでと違う反応をし始め、再び飼い主が扱いに困り始めることがあります。

愛犬が幸せなシニアライフを送ることができるよう、このタイミングでシニア期の犬の心理や行動を学んだり、今後起こる心身の変化への備えを始めることが大切です。

犬は一般的に8~10歳頃からシニア期に入ります。愛犬が8歳になったら、しつけ以外にも犬との暮らしや健康管理に関する情報のアップデートを始めましょう。

自分の犬に合う方法を

本やネットで得た情報をそのまま真似てみても、あなたの愛犬に必ずしもその方法が合うとは限りません。

なぜ、うまくいかないかというと、マニュアル化できないちょっとした扱い方の違いで犬の理解や反応がまったく変わることが少なくないからです。

文章や映像から一般の飼い主がキャッチすることのできない(個別の状況に合わせて調整をするために必要な)情報を持っているのが、プロのドッグトレーナー(それに準ずる人を含む)です。

飼い主が見よう見まねで試した結果、状況を悪化させてしまうことすらあります。

こじらせてしまう前に、愛犬の性格を見立ててもらったり、その性格に応じた扱い方のコツを教わることが大切です。

犬の一生の長さは人間の5分の1ほどしかありません。

失敗で遠回りをすることがないように、多少費用はかかりますが、プロのアドバイスを受けることをお勧めします。

育児で悩んだり困ったとき、保育士さんや幼稚園の先生に相談することができたように、犬の育児で困ったときに相談できる相手がいると、心強いはずです。

設問8:他者への配慮

自分のことを客観的に見ることができず、他人の迷惑を顧みずに自身の愛犬を盲目的に可愛がる飼い主のことを「(自称)愛犬家」と呼ぶことがあります。

自分にとっては目に入れても痛くないほどカワイイ愛犬も、他人から見れば単なる「犬」であることを客観的に理解し、犬を飼っていない人や犬が苦手な人や犬への配慮を怠らないことが大切です。

2002年に制定された「身体障害者補助犬法」により、お店や病院など不特定多数の人が利用する施設であっても盲導犬をはじめとした補助犬の受け入れを拒否してはいけないことが法律で定められました。

にもかかわらず、いまだに各所で受け入れ拒否をされていたり、災害時にペットとともに避難所で生活することを拒否されたままであったりするのは、一部のこうした「自称愛犬家」により迷惑を被ってきた人びとに嫌われていることが原因であると考えられています。

われわれ、一人ひとりの飼い主は、今、自身(の愛犬)さえよければ良いのだという意識でいるのではなく、犬と暮らす他の人たちや、将来の自分(の愛犬)のために、どうすべきかを考えて行動する必要があります。

コメント犬のトレーニングに情熱を注げば注ぐほど、デキる愛犬を見せびらかしたくなるのが人情です(その心は犬を訓練した「自分自慢」なのですが…)。
ノーリードでボール投げやトレーニングをするなど、かえって他人を不安や恐怖に陥れる人物に成り下がってしまうというパラドックスが起こりがちです。何事もほどほどに。


設問9:安全なドライブ

車を運転していると、窓から乗り出して気持ちよさそうに風を受けている犬にしばしば遭遇します。

そういう飼い主さんは、自分の子どもや孫に対しても、同じようにさせてきたのでしょうか…?

犬だって、車の窓から乗り出していれば、壁や柱、対向車に挟まれれば首が飛ぶのは間違いありません。

また、運転席のハンドルと飼い主の頭のあいだから顔を出している犬を見かけることもありますし、ダッシュボードのうえでフロントガラスに挟まってくつろいでいる小型犬を見かけることもあります。

これらの行為は犬が危険にさらされることはもちろんですが、「道路交通法」においても禁止されている行為で、違反で捕まる案件です。

犬の居場所としてふさわしい場所は後部座席より後ろになります。

助手席では事故でエアバッグが作動すると挟まれてしまい、かえって命を危険にさらします。

安全に車に乗るためのツールを

犬が安全に車移動できるようにするためのツールもさまざまなものが売られています。

最低限、ドライブ用ハーネスの用意が必要です。

または、移動中はクレートに入れ、クレートをチャイルドシートのように、座席に固定する方法もあります。

安全に車で移動するトレーニングを

先に挙げたような危険な乗せ方をしている飼い主は、その理由を「犬が騒ぐから」と、犬が落ち着いて車に乗っていることができないためだと言います。

犬に何も教えないまま、大人しく座っていられるわけがありません。

安全に車に乗っていられるよう「トレーニング」をする必要があります。

プライベートレッスンの依頼においても、実は「車に大人しく乗っていられるようにしたい」という要望は実はかなり多いです。

設問10:時間に縛られない

犬の生活サイクルに全く構わないのは問題ですが、飼い主家族が犬の生活サイクルにとらわれすぎた生活を送ることもまた問題です。

散歩の時間やごはんの時間など、彼らの要求に無条件に従いすぎると要求はどんどんエスカレートしていき、飼い主の生活に負担がかかってきます。

よくある例:散歩の催促

朝の散歩は8時くらいに行っていたが、次第に愛犬が「散歩に行きたい」と吠えるようになった。(近所にも迷惑なので)吠えられるたびすぐに散歩に行くようにしていたら、時間がどんどん早くなり、今では真冬でも朝4時には散歩に出なければいけなくなってしまった…。

よくある例:ごはんの催促

ご飯の時間が近づくと吠えるようになり、吠えられたのでご飯を出すようになったら、吠える時間と回数がどんどん増えて行って、飼い主が家にいると、早朝から夜まで、ほぼ1日中ごはんを要求して吠えるようになってしまった…。言われるままに与えていたらかなり太ってしまい動物病院で注意された。

よくある例:留守番ができない

留守番をさせると家じゅうを破壊し、1日中吠えまくっているため、家族全員で外出することができない。旅行なども誰か一人は愛犬と一緒に家に残るようにして、決してひとりにさせないようにしている。

などなど、「しつけ」をしないまま犬の行動に従う生活をしていると、犬との暮らしが家族の負担になったり、「私がいなければこの子はダメなの」と、犬と飼い主が不健全な共依存の関係になってしまうことがあります。

何でも言いなりになるのではなく、愛犬が心身ともに健全な状態でいられるように導くことが飼い主がすべき対応なのです。

まとめ:常に学び続けよう!

このチェックテストの質問項目は、15年前にしつけ方セミナーで使用したものです。

15年前と今では、いろいろと状況が変わっていて、解説を大幅に書き直す結果となり、Suzy自身も驚きました。

このように、常に情報は進化しています。

飼い始めたときに犬について勉強したころの熱量を思い出し、常に情報のキャッチアップを怠らないようにしましょう。

そして、実践していきましょう。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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