犬の飼い主には、毎年1回の狂犬病ワクチンの接種が「狂犬病予防法」で義務づけられています。
しかしながら、日本国内での狂犬病の発生がみられなくなって久しいことから、動物を商売にしている人でさえ、狂犬病の恐ろしさを知らない人が少なくありません。
世界では、いまだ年間に5万人近い人がこの病気によって命を落としています。
予防以外に命が助かる手段がほぼないことから、グローバルでは予防の啓発に力を入れていることを知っておく必要があります。
以下に、世界での狂犬病への取り組みについて紹介します。
世界狂犬病デー(World Rabies Day)
毎年9月28日は「世界狂犬病デー」です。
9月28日は狂犬病ワクチンを開発したパスツールの命日で2006年に結成された「Global Alliance for Rabies Control」という団体が、この日を「世界狂犬病デー」と定めて活動を始めたそうで、比較的新しいものです。
Working to eliminate human deaths from dog rabies by 2030
国際獣疫事務局(OIE)、国連食糧農業機構(FAO)と狂犬病制御世界同盟(Global Alliance for Rabies Control: GARC)は、「2030年までに狂犬病による人の死亡者ゼロ」を達成するための共通の戦略を提供するために世界の「狂犬病に対する連合」合同組織を設立しました。
Zero by 30
WHO (Rabies)
WHO fact sheet on rabies, providing key facts and information on symptoms, diagnosis, transmission, post-exposure prophylaxis, local treatment, prevention, WHO response
United Against Rabies
WHOは「2030年までに犬を介した狂犬病による人の死亡をゼロにする」ことを目標に「United Against Rabies」(狂犬病対策連合)の活動を主導しています。
The United Against Rabies Forum brings together governments, vaccine producers, researchers, NGOs and development partners to end human deaths from dog-mediated rabies.