犬たちは仲間や人間に対して、豊かなボディランゲージを用いて感情や意思を伝えています。
耳や目、口、尻尾などさまざまな身体の部位を駆使し、その組み合わせによって多様なメッセージを発信します。
また、犬は感情の切り替えが非常に速く、瞬時に変化し続けるためボディランゲージも刻々と変化していきます。
その微細なサインを正確に読み取り適切に対応することは、愛犬とともに快適に暮らしていくための飼い主の必須スキルです。
犬が「吠える」という、もっとも明確なサインを出すまで待っていては、手遅れになります。
そのずっと前から犬たちが発している、数多くのボディランゲージを読み取れば、早い段階で犬の気持ちを深く理解することができ、問題の発生を未然に防ぐことができるのです。
本記事では、犬がボディランゲージのために使っている身体のパーツのうち「耳」にフォーカスして解説します。
犬の耳が伝えるメッセージ
犬の「耳」は、ボディランゲージとして非常に多くの情報を伝える部位の一つです。
犬の耳は豊かな表現力を持つパーツで、筋肉が複数の方向に走っていてさまざまな位置に動かせるのが特徴です。
犬は自身の感情や意図を耳の角度や位置、前傾・後退の動きによって表現し、コミュニケーションを図ろうとします。
しかし、耳の動きだけから犬の気持ちを読み取るのは難しく、ほかの身体のパーツで表されるシグナルと併せて判断することが重要です。
特徴的な5つの使われ方
犬が耳を使って表現するボディランゲージの例を5つ挙げ、それぞれの意味や飼い主が取るべき対応について説明します。
- 耳をピンと立てて前に傾ける
- 耳を寝かせる
- 耳を頭につくほど後ろに引く
- 耳を横orやや後ろに引く
- 耳をいろいろな方向に動かしている
1)耳をピンと立てて前に傾ける
犬が耳を前方に傾けてピンと立てているときは、興味や警戒心を示しています。
たとえば、見慣れないものや音に対して注意を向けて、情報を集めようとしているときに、このような耳の動きが見られます。
リラックスしているなら
また、身体がリラックスしている場合のこのポーズは、犬が興味津々で探求心が高まっていることを意味します。
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力んでいるなら
しかし、全身に力が入った状態で耳を前に向けているならば、警戒だけでなく強い攻撃性を示していることもあります。
このとき、犬の体の重心が前足にかかっているかどうかを確認することで、単なる好奇心からの行動か攻撃モードに入っているのかを見極めることができます。
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「好奇心」or「攻撃心」
飼い主は、愛犬がこのようなカタチに耳を動かしているときは、それが「好奇心」なのか「攻撃心」なのかを判断し、「攻撃心」であると判断したら、愛犬の行動がエスカレートしないうちに気持ちを切り替えさせることが必要です。

2)耳を寝かせる
耳を寝かせる行動は、犬が相手に対して友好的な意図を示している場合と、服従や不安の気持ちを表現している場合があります。
仲良くしたいとき
とくに耳を寝かせながら口を開けて尻尾を上げている場合は、相手に対して友好を示していると言えます。
相手と仲良くしたいとか、その状況を楽しんでいることが多いです。
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服従や不安のばあい
一方で、耳を寝かせて姿勢を低くし尻尾を下げている場合は、服従や不安を表している可能性があります。
このとき犬は、相手に対して「攻撃するつもりはない」というメッセージを送っています。
飼い主は犬の気持ちを理解し、無理に相手と接触させようとしないことが大切です。
3)耳を頭につくほど後ろに引く
犬が耳を頭にぴったりとつくほど引き下げているならば、強い恐怖を感じているサインです。
たとえば、病院の診察台の上など、苦手なものから逃れられない状況で見られます。
これは、犬が非常に不安で恐怖を感じている状態にあることを示しています。
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シッポはどうか
このとき、飼い主は犬の尻尾の位置にも注目する必要があります。
もし尻尾を股のあいだに巻き込んでいるようであれば、犬は強い恐怖を感じている状態です。
このばあい飼い主は犬を無理に落ち着かせようとするよりも、なるべく早く安心できる環境に戻してあげることが望ましいです。
4)耳を横orやや後ろに引く
耳を後方に倒しつつも、
- シッポをブンブン振っている
- 口が開いている
- 目を細めている
などほかのパーツが喜びを表しているときは「喜び」「嬉しさ」を表しています。
耳を少し後ろに倒していることで、攻撃的な意図はなく、周囲と調和したいといった気持ちが表れています。
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5)耳をいろいろな方向に動かしている
犬は、耳を左右別々に動かすことができます。
このため、左右の耳を同時に異なる方向に動かして、あらゆる角度から音の情報を収集することができます。
犬が耳をさまざまな方向に動かしているのは、周囲の情報を収集している状態です。
犬が耳をさまざまな方向に動かしているときは、周囲の音や状況に対して敏感に反応している状態で、特定の音や気になる存在に集中しています。
犬が過度に緊張し警戒しているために情報収集がやめられなくなっている場合は、「気にしなくて良い」と伝えて、気持ちを切り替えさせたほうが良いです。
そのまま放っておくと、どんどん警戒心が強まっていき、過剰なストレスを感じてしまうからです。
単に興味をもって周囲の音を収集している様子なら「この子はどんなことに興味があるのかな」と、興味の対象を一緒に観察してみると良いです。
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まとめ
犬が用いるボディランゲージの意味を理解することは、飼い主にとって最も重要なスキルの一つです。
耳の動きは、犬のそのときの心理状態や周囲の状況に対する反応を反映しています。
耳をピンと立てて前に傾けたり、後ろに倒したりするなど、さまざまな耳の動きが犬の感情を表しており、犬の気持ちを理解するための重要な手がかりとなります。
耳の動きに加えて身体全体の動きや表情を総合的に観察することで、犬が今どのような気持ちでいるのかをより深く理解できます。
犬が見せる耳の動きを含むボディランゲージを飼い主が見逃さず正確に読み取ることによって、愛犬とのスムーズなコミュニケーションが可能になります。
また、飼い主は愛犬が示す不安や恐怖のサインを放置せず、気持ちを切り替えさせることが重要です。
これが愛犬のストレスを軽減して、飼い主との絆を深めるうえで大切なポイントとなります。
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