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犬語の単語帳:犬語を知る

犬は自分の感情や意思を表すため、犬に対しても人に対しても、さまざまなボディランゲージ(含むカーミング・シグナル)を用いて、犬ならではのコミュニケーション活動をしています。

複数の部位を同時に使い、その組み合わせによって複雑な感情を表現しています。

また、その感情は瞬時に刻々と変化していきます。

つぶやき人間に比べて、犬は気持ちの切り替わりが驚くほど早いんです。良くも悪くも。

それをいかに的確に読み取り適切に対処できるかが、犬と暮らすうえで飼い主にとっての一番大切な技術と言えます。

吠えるまで待っていては手遅れなのです。

犬たちは吠えるよりも前に、何百倍ものコミュニケーションをすでにボディランゲージでおこなっているのです。

われわれ飼い主も、犬たちの第一言語である「ボディランゲージ」をしっかり理解しておかなければ、彼らの気持ちを正しく理解できているとは言えないのです。

ボディランゲージ

犬たちは全身のさまざまな部位を駆使して、複雑なコミュニケーションをしています。

身体のパーツごとの動かし方にはそれぞれ意味があり、それらを組み合わせて自分の意思を相手に伝えています。

本記事では、パーツごとの大まかな意味を解説します。

尻尾

振っていれば喜んでいると思っているひとが大変多い「しっぽ」ですが、ただ単に「興奮」の度合を表しているにすぎません。

その「振り方」によっては攻撃や敵意を表していることもあるのだということを、犬の飼い主ならば必ず知っておき、この事実を周囲にも広める必要があります。

  1. 高く上げ、背中のほうに曲げる
  2. 高く上げ、先端だけ振る
  3. やや高く上げて、「小刻み」に振る
  4. やや高く上げて、「ゆっくり」振る
  5. 左右や円形にブンブン振る
  6. 後ろ足の「中ほど」までしっぽを下げる
  7. 後ろ足の「下」までしっぽを下げ、「ゆっくり」振る
  8. 下げ気味で、「小刻み」に振る
  9. しっぽを股のあいだに巻き込む

高く上げ、背中のほうに曲げる

はっきりした攻撃を示している。

高く上げ、先端だけ振る

相手より優位であることを表す。

位置が高いほど支配性・攻撃性も高い

つぶやきオレのほうが強いんだぞ!アピールです。犬同士が出会った際に、どちらかの犬がこのような尻尾の振り方をしているとき、双方の飼い主は愛犬の次の行動に注意を払う必要があります。

やや高く上げて、「小刻み」に振る

「なんだか楽しそうだな」と興味を持っている

つぶやき上記の「優位を示す」振り方との違いが分かるまでは、判断が難しいでしょう。まずは、自分の愛犬の尻尾の「ハッピーポジション」がどの角度なのか、常日頃観察して覚えておくことが大切です。

やや高く上げて、「ゆっくり」振る

「どうしようかな?」と期待と迷いが混ざっている

左右や円形にブンブン振る(勢いで腰も一緒に)

大好きな犬や人に会ったときや、美味しいモノを前にしたときの最大級の歓喜の表現。

つぶやきこれは分かりやすい喜びの表現なので、間違える人はほとんどいないでしょう

後ろ足の「中ほど」までしっぽを下げる

自分より相手が優位であることを伝える。

つぶやきあなたとは争いたくありません…という気持ちです。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

後ろ足の「下」までしっぽを下げ、「ゆっくり」振る

どうしようか迷っているとき

下げ気味で、「小刻み」に振る

怒っている飼い主や、目の前の犬に対する軽い服従。

つぶやきそんなに怒らないで…、と困っています。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

しっぽを股のあいだに巻き込む

怯えている。

尻尾がお腹に近づくほど、恐怖の度合いも高くなる。

つぶやき普段からしっぽが股に入った姿勢が癖になっているのは人間でいうところの「猫背」の姿勢で、姿勢の悪さがさらにマイナス思考を悪化させます。このため、尻尾を股に挟んでいるのを見つけたら、飼い主が意識的に尻尾を股から出してやるようにすることも効果があります。

「目は口程に物を言う」は、犬にも当てはまります。

犬はオオカミと比べて目の周囲の筋肉が発達していて、さまざまな表情を作ることができます。

この進化によって、ヒトと共生していくことができるようになったとさえ言われています。

  1. 睨む
  2. 一点をじっと見つめる
  3. 人の目を見る
  4. まばたきをする
  5. 目を逸らす
  6. 目をつぶる

睨む(相手の犬をじっと見つめる)

自分が優位だと示す。

相手も睨み返すとケンカへ発展。

つぶやき相手は犬だけとは限りません。人間に対しても同じです。こちらが睨みつけてもじっと睨み返してくる犬が次にする行動は「噛み」となるため、注意が必要です。

一点をじっと見つめる

(見ている)何かに興味を持っている。

つぶやき真夜中に、何もない方向をじーっと見ているとき、ありますよね。気になります…

人の目を見る

いわゆるアイコンタクト。

人からの指示や合図を待っているとき。

愛情表現。

つぶやきただし、その眼つきが睨んでいれば、1つ目に挙げた「威嚇」を表しています。アイコンタクトは、このように犬が自発的に行うものであり、オヤツを見せて強制的に行うものではありません。

まばたきをする

相手に敵意がないことを示す行為。

つぶやきあなたとは争いたくありません…という気持ちです。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

目を逸らす

不安なときや服従の気持ちを示す行為。

つぶやきあなたとは争いたくありません…という気持ちです。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

目をつぶる

恐怖を感じたとき。

つぶやきこれは人間も同じですね。

警察犬が空気中や道路に残った匂いを頼りに行方不明者を探し当てるのをみてもわかるとおり、犬は人間と比べてとても性能の良い鼻の持ち主です。

この「鼻」は、匂いを嗅ぐ以外にも気持ちを表すためのパーツとしても大活躍しています。

  1. ピクピク動かす
  2. 鼻水を垂らす
  3. ペロペロ舐める
  4. しわを寄せる

ピクピク動かす

興味があるときに示す。

鼻水を垂らす

(尻尾を後足のあいだに巻き込んでいる場合は)緊張を示す。

つぶやき犬もこれとは別に、風邪をひいたり、アレルギー性鼻炎などで鼻水を垂らすこともあるようです。

ペロペロ舐める

自分の緊張を紛らわせたいときや相手を落ち着かせたいときに示す。

つぶやきよく見るボディランゲージです。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

しわを寄せる

強い攻撃を示す。

それ以上やったら噛み付くぞ!!という、最終警告。

つぶやき犬同士が顔を見合わせていて、どちらかがこの顔をしたら、すぐに引き離します。そうしないと、噛みつき事故に発展します(ただ、仲良し同士は遊びでやることもあります)。また、

犬の耳は、筋肉がさまざまな方向に走っていてさまざまな方向へ動かすことができるため、ボディランゲージとしても非常によく使われるパーツです。

ただし、耳はほかのパーツの表す意味を補完していることが多く、耳の動きだけで気持ちを判断することは難しいでしょう。

  1. ピンと立てて前に傾けている
  2. 寝かせる
  3. 頭につくほど後ろに引く

ピンと立てて前に傾けている

  • 興味津々のとき(ただし体はリラックスしている場合)
  • 強い攻撃を示す(全身に力が入っている場合)
つぶやき耳をピンと立てているときは、身体の重心が前足にかかっているかどうかを確認すると、攻撃モードか、そうでないかを判断することができます。

寝かせる

  • 友好(口を開けて尻尾が上がっている場合)
  • 服従(尻尾を下げて姿勢を低くしている場合)
つぶやき「友好」と「服従」は程度のちがいかなとも思います。

頭につくほど後ろに引く

恐怖を感じている場合。

つぶやきこのときは、尻尾がどうなっているかを確認します。股のあいだに尻尾を巻き込んでいれば「恐怖」確定です。

犬たちは吠える以前に、口回りの「筋肉の緊張度合」という非常に微妙なボディランゲージで気持ちを表現しています。

以下は、特徴的で分かりやすいものに限ってリストアップしています。

  1.  閉じている
  2. あくびをする
  3. 自分の唇をなめる
  4. 前歯をみせる
  5. 犬歯をみせる
  6. 歯をカチカチ鳴らす
  7. パクパク開閉する

 閉じている

耳を立てているときは興味をひかれる何かに注目している

つぶやき口の閉じ方によっても感情を判断することができます。口回りのボディランゲージのほとんどは、この口の「閉じ方」をどのように解釈するかによるところが大きいです。

あくびをする

自分と相手の緊張をほぐすため。

つぶやきカーミングシグナルにも分類されています。

自分の唇をなめる

不安、緊張を示す。

つぶやき人間でもやる人いますね。カーミングシグナルにも分類されています。

前歯をみせる

笑っている。

本当に楽しくて笑っているばあいもありますが、カーミングシグナルにも分類されています。

犬歯をみせる

強い攻撃を示す。

つぶやき相手を傷つけないための最終警告。本来であれば、カーミングシグナルに相当するボディランゲージかと思います。

歯をカチカチ鳴らす

全身に力が入っていれば強い攻撃を示す。

つぶやきあまり見る機会のないボディランゲージですが、個人的にはものすごく我慢をしているときに見せる傾向がある気がします。

パクパク開閉する

怒っている相手を落ち着かせようとする。

つぶやきカーミングシグナルにも分類されています。

さいごに

ここまでみてきて、すでに知っていたボディランゲージもあったかもしれません。

しかし、犬たちのみせる表情には、思ってもみなかった意味が隠されていたと分かったこともあったのではないでしょうか。

じつは、「愛犬の表情から気持ちが分かるようになった」ただ、それだけで、愛犬の行動も変わってくるのです。

飼い主の犬語の理解が進むにつれて愛犬も変わってくる

飼い主さんの「犬語」(犬のボディランゲージ)に対する理解が進んでいくにしたがって、愛犬に以下のような変化が表れます。

  1. 人が信じられるようになる
  2. しつけを受け入れる心の準備ができる
  3. 衝動を抑制する自制心を身に付けたいと思うようになる

しつけのスタート地点

愛犬自身が上記のような気持ちになってはじめて、飼い主の行なうしつけが効果を発揮できるのです。

つぶやき内発的動機づけ生まれなければ、オヤツで釣って操作する関係しかつくれません。

レッスンを受ける飼い主の皆さんには、初回のカウンセリングの際に「犬社会の常識と言葉を理解する」ことが、愛犬とうまくやっていくために一番最初に飼い主がしなければいけないことであると、お話しています。

今では、犬の常識や犬のボディーランゲージに関する本もたくさん売られています。

飼い主の犬語理解が進むにつれて、愛犬の方も確実に変わっていきます。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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