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犬を飼い始めたらまず動物病院へ行こう

保護犬が新しい家族のもとで健康で幸せに暮らすためには譲渡後も引き続き適切な医療ケアをしていくことが欠かせません。

保健所や保護団体が仲介をして譲渡される保護犬はあなたのもとへ来るまでに最低限必要な検査・治療・投薬などの医療措置をうけてきました。

譲渡後は飼い主が責任をもって継続的な健康管理を行うことが求められます。

本記事では保護犬にかぎらず新しく犬を飼い始めたらすぐに動物病院で受けるべき医療について詳しく説明します。

フィラリア症の検査と予防

フィラリア症は蚊を媒介として犬に感染する寄生虫病です。

とくに暖かい地域や蚊が多く活動する環境での発症リスクが高くなります。

フィラリアは心臓や肺に寄生し未治療のまま放置すると犬の命に関わる病気です。

とくに宮古島のように年中暖かい地域からやってきた犬はフィラリア症の予防が欠かせません。

保護犬を譲り受けた時点でいったんフィラリアの検査を行うことが基本です。

しかし、検査した時期が感染初期のばあいはは感染していても検査結果が陰性になることがあります。

初回の検査時点の結果でフィラリア検査が陰性だったとしても初期感染をしている可能性を考慮して6~7カ月後に再検査をするようにしてください。

また、フィラリア検査が陰性であればフィラリア予防薬を毎月欠かさず投与することでそれ以上の感染を予防することができます。

フィラリアの治療や予防については以下のページでより詳しく解説しています。

消化管内寄生虫の検査と駆除

保護犬は収容時に消化管内に寄生虫がいる可能性を考慮して駆虫が行われます。

しかし、投与した駆虫薬に対応していない寄生虫が駆虫しきれず腸管内に残ったままになっていることもあります。

とくにジアルジアなどの原虫は下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こし犬の栄養吸収を妨げるため健康状態に大きな影響を及ぼします。

内部寄生虫はほかの犬や家族にも感染リスクがあるため早期発見と対策が重要です。

動物病院で消化管内寄生虫の有無を検査(糞便検査)してもらい必要に応じて駆虫薬を処方してもらうことをお勧めします。

とくに症状がない場合でも潜在的な感染を確認するために譲渡後の初回検診で消化管内寄生虫の検査を行うと安心です。

駆虫が完了した後も衛生的な飼育環境を整え散歩後は足を拭くなどして感染リスクを下げるように心掛けてください。

外部内寄生虫の検査と駆除

犬が抱える健康リスクの一つとしてノミやマダニなどの外部寄生虫を媒介とする感染症があります。

ノミやマダニが犬に寄生することによってバベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)といった感染症を発症する可能性があります。

バベシア症は寄生虫が犬の赤血球に感染し発熱や貧血や黄疸などの症状を引き起こす病気で沖縄を含む西日本地域でよく発生しています。

また、SFTSも重篤な症状を伴う人にも映る感染症で西日本を中心に発生が報告されています。

これらの病気に対処するため保護犬を譲り受けたら動物病院でノミ・マダニの感染がないかを確認してもらうことが勧められます。

感染の有無にかかわらず検査後は予防薬の使用や適切なケアが必要です。

ノミ・マダニの予防薬は定期的に使用することで寄生を防ぎ病気の発症リスクを減らすことができます。

とくに草むらでのお散歩やアウトドア活動が多い犬は飼い主が積極的に予防薬を活用しこまめなグルーミングを通じて定期的に身体をチェックすることで感染リスクを大幅に下げられます。

狂犬病ワクチンの接種

狂犬病は犬だけでなく人間や他の哺乳動物にも感染する致死率がほぼ100%のウイルス性の病気です。

日本では法律で飼い主には犬への狂犬病ワクチン接種が義務付けられています。

保護犬を譲り受けたらまず狂犬病ワクチンを接種し接種後に受け取る「狂犬病予防注射済証」を愛犬の首輪に装着することが必要とされています。

また、狂犬病ワクチンは1年に一度の定期的な再接種が求められています。

畜犬登録

犬を飼い始めたら住所を管轄する役所で「畜犬登録」をすることが法律によって飼い主に義務付けられています。

畜犬登録には年度内の狂犬病ワクチンの「接種証明書」もしくは「注射済証」が必要です。

畜犬登録をすると「鑑札」が発行されます。

「鑑札」が発行されたら「狂犬病予防注射済証」とともに愛犬の首輪に装着します。

これにより飼い主としての法的義務も果たすことができます。

つぶやきなお、自治体によってはマイクロチップの埋込と登録をもって鑑札の発行を停止しているところもあります。畜犬登録にかかわる手続きは自治体(担当者?)によって手続きの手順や料金もバラバラで頻繁に変更も発生しています。詳細はお住まいを管轄する役所にお問い合わせください。

混合ワクチンの接種

混合ワクチンは複数の感染症に対する予防が一度に行えるワクチンで犬の健康管理に欠かせません。

混合ワクチンにはジステンパー、犬パルボウイルス感染症、犬アデノウイルス感染症(犬伝染性肝炎)、犬パラインフルエンザ、レプトスピラ症など犬にとって重篤な病気を予防するための成分が含まれています。

混合ワクチンは一般的に以下のように接種が行われます。

初回接種

犬を譲り受ける前のワクチン接種が確認できないときは複数回の接種を勧められることがあります。

初回接種のあと数週間おきに2~3回の追加接種を受けさせることによって確実に免疫をつけることができるためです。

この生まれて初めてのワクチンを複数回接種することを「初回接種」とよびます。

年1回の追加接種

初回接種後は1年もしくは3年に1回の追加接種を行ない予防効果を持続させます。

混合ワクチンによる予防はほかの犬との接触時の感染リスクを減らすのに役立ちます。

また、ドッグランやペットホテルを利用する際には1年以内の狂犬病ワクチンと混合ワクチンの接種証明を求められることがあります。

まとめ:愛犬の命と健康を守るのは飼い主!

新しく家庭に犬を迎えて安心して暮らすためには定期的な医療ケアが不可欠です。

ノミ・マダニ、フィラリア、寄生虫の予防にくわえて狂犬病および混合ワクチンの接種が基本となります。

これらの予防医療によって感染症リスクを減らし愛犬と家族の健康を守ります。

また、血液・尿・便の検査を含む総合的な健康診断で愛犬の基礎的な健康状態を把握することで将来の病気の早期発見と適切な治療につながります。

保護犬はそれまでの過酷な生活環境によるストレスや栄養不足などから免疫が低下しているばあいもあり飼い始めのころはとくに栄養バランスや衛生面の配慮が必要になることもあります。

飼い主はこうしたケアを継続し愛犬が健康で豊かな生活を送れるよう支えていくことが重要です。

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Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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