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完成!紙芝居『多良間島からきたタラ』

多良間島からきたタラ

1月からコツコツと描いてきたタラちゃんの紙芝居(計9枚)が完成しました!

我が家に滞在してきた歴代の預かりワンたちは人慣れ・散歩慣れのため、毎朝登校する子どもたちと一緒に朝の散歩をしてきました。

なので、朝んぽルートと同じ通学路の子どもたち(それと校長先生)にもタラちゃんはよく知られています。

また、毎日、息子のルーム(学童保育)のお迎えに同伴してきたのでルームの子ども(と先生)たちにも大人気でした。

「なんでタラちゃんていう名前なの?」に始まり「何歳?」という子どもたちの質問に、

  • タラちゃんは保健所にいた犬で
  • ちゃんとした年齢が不明

であることなどを説明すると、たくさんの子どもたちがタラちゃんの生い立ちに興味をもってつぎつぎと質問してくれます。

そこでタラちゃんの生い立ちを紙芝居にしてルームのお友達に披露することとなりました。

あらすじ

多良間島でタラを飼っていた飼い主が保健所にタラの引き取りを依頼したため船で宮古島にわたり宮古保健所の収容犬になったこと。

そして、殺処分される前に民間のシェルターに引き出され「タラ」と名付けられたこと

つぶやきここまでは、シェルターのスタッフさんから経緯を聞きました

100頭ちかい犬たちが暮らす大所帯のシェルターで「自分がみんなの役に立てることは何か」を自ら考え率先して行動しシェルターでみんなの役に立ってきたこと。

そして、シェルターを訪問したMr.U(息子です)を飛びついてくるたくさんの犬たちから助けたこと。

それがきっかけで、新しい飼い主を探すためにコロナ禍のなか飛行機を乗り継いで我が家の預かり犬となったこと。

でも、タラちゃんが自分の「ずっとのお家」として我が家を選んだこと。

そして、今日も自分ができることで家族の役に立とうと毎日張り切って暮らしています…。

タラ(TARA)

ストーリー

これは、沖縄県の離島から我が家にやってきた保護犬「タラ」の本当のお話…



ボクは 沖縄県の「多良間島」で 飼い主と暮らしていた。

2018年のある日、ボクの飼い主は 保健所にボクの引き取りを依頼した。


 

多良間島には犬の収容施設がないので、

ボクは宮古保健所の人と船に乗って宮古島へわたった。

ボクは宮古保健所の「収容犬」になった。


年の瀬が迫ったある日、ボクは民間の保護施設(シェルター)に引き出されることになった。

ボクは「殺処分」を免れることができた。

沖縄の離島で収容された犬やねこは船で18時間かけて沖縄本島に送られ殺処分される。

Tips*ごく一部を除き炭酸ガスによる窒息死を採用しており決して”安楽”な死ではありません



多良間島からやってきたボクは「タラ」と名づけられた。

そして、100匹ぐらいの大勢の犬たちとのシェルターでの共同生活がはじまった。

飼い主には捨てられたけど、ボクは人間が大好きだったので、スタッフのお姉さんたちやシェルターを見学にきた人たちにナデナデしてもらうのが何よりも楽しみだった。



ボクは、みんなの役に立ちたくて、若い犬の教育係を買ってでた。

子犬がちゃんとした大人の犬になるために必要な、犬社会のマナーやルールを教えていた。

だから、シェルターの若犬たちは皆とってもよい子に育ち、日本全国に「ずっとのおうち」をみつけて宮古島から旅立っていった。



ある日、シェルターにきた男の子が、たくさんの大きな犬たちに囲まれて、怖くて怖くて大きな声で泣いていた。

泣けば泣くほど、犬たちは大興奮してますます飛びつく。

ボクは急いで男の子の前に走っていき、ほかの犬たちを遠ざけた。

それでも男の子に飛びつこうとする犬たちと男の子のあいだに、自分の身体を割り込ませて、男の子が飛びつかれないように犬たちから守ってあげた。



それから半年後…。

ボクは飛行機を乗り継いで、その男の子の家にやってきた。

男の子のおうちから新しい飼い主を探すために…。

でも、ボクは男の子のことが大好きで、

なんだか放っておけなくて、

離れたくなかった。



さらに半年後…。

ボクは男の子の家族になった。

ボクは 「ずっとのおうち」をみつけた。

このお話(紙芝居)で伝えたかったこと

捨て犬をテーマにした絵本やエッセイ、ノンフィクションはこれまでにも星の数ほど出版されてきました(私も、子どものころからたくさん読んできました)。

そして、それらのお話のほとんどが「保護犬=不幸・可哀想・残酷」という描かれ方をしています。

ハッピーエンドなら「(前半は不幸だったけど)飼い主が見つかって幸せになってよかったね」という紋切型のメッセージを届けるものが多かったと思います。

私は子どもたちにタラちゃんの経験を通じて伝えたいメッセージ・考えてほしいことがありました。それは、

なぜ放棄される犬がいなくならないのか?

放棄される犬が発生する背景には以下のような「人間の社会問題」が隠れていることを知って、どうすれば解決できるのかを考えて欲しいと思いました。

犬の放し飼い、予防医療、避妊手術、貧困問題

なぜ、捨てられた犬猫は殺処分されなければならないのか?

現状の日本の法制度下では殺処分を回避できない理由と回避するには社会がどのように変われば良いのかを考えて欲しいと思いました。

生かすコスト・殺すコスト、民間ボランティア頼み

放棄される犬をなくすためにはどうすればいいのか?

知識として放棄される犬をなくすために一人ひとりが知っておくべき知識について考えてもらいました。

  • 日本のペット産業の現状を知り賢い消費者になること
  • 一生の面倒をみる飼い主の覚悟
  • 飼わないことが愛情である場合もあること
  • 飼う前の飼い主教育の重要性
  • 万が一の場合のセーフティーネットの必要性

心の持ち方

また、タラちゃんの視点から描いたこのお話をタラちゃんになりきって味わうことで、

  • 飼い主に捨てられた(裏切られた)けれど、人間を信じるこころを失わなかったタラ
  • 逆境(殺処分の危機)でも後ろ向きになることなく、これから起こることに常に期待をして生きる姿
  • 自分を知り、自分の得意なことを発揮して、周りの役に立つことの喜び
  • 置かれた状況に合わせて、自分の強みを最大限に発揮することの大切さ
  • 「幸せ」「不幸せ」は、自分の捉え方次第

ということを知ってほしいと思いました。

そして、まだまだこの紙芝居のストーリーから子どもたちに感じてほしいことがあります。

私たち人間がタラちゃんの生き様から学べることがいっぱいあります。

たくさんの子どもたちにタラちゃんの物語を伝えたいです。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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