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「チル」と「アゲ」褒め方の使い分けできていますか?

どんな犬のしつけマニュアルにも「褒めましょう」と書いてあり、犬のしつけにおいて「褒めること」は非常に重要です。

しかし、ただやみくもに褒めればいいというものではありません。

2種類ある「犬のほめ方」

犬の褒め方には、正反対の効果をもつ2種類があるのをご存じでしょうか?

  1. 心を落ち着かせたいときの褒め方(=チルしてほしい)
  2. テンションを上げたいときの褒め方(=アゲしてほしい)

この判断を誤ると、褒める前に教えたことがまったくの無駄になります。

犬の心の状態と目的に合わせて「チル」と「アゲ」の褒め方を適切に使い分けることで、犬はより安定した精神状態を保ち、愛犬との絆を深めることができます。

この2種類の褒め方のちがいを理解し、褒め上手な飼い主をめざしましょう。

「チル」の褒め方

最近、若い人たちのあいだでは、落ち着くことを「チル(chill)」と呼ぶそうです。

英語のスラング「Chill Out」をもじって使っているようです。

「Chill Out」を和訳は以下のとおり。

  1. リラックス・まったりする
  2. 落ち着く・冷静になる
  3. (友達と)遊ぶ・つるむ

飼い主のみなさんも、愛犬には1日中ソワソワと落ち着きなく動きまわらず、「チル」していて欲しいと思うのではないでしょうか。

心を落ち着かせ、安定した状態をキープする褒め方

日常生活の大半において私たち飼い主が望むのは、愛犬が落ち着いている状態です。

「チル」の褒め方には、犬を落ち着かせ、心を安定させる効果があります。

チルの褒め方のコツ

  1. 優しく静かな声で話す
  2. 優しい表情で接する
  3. 撫でる場合は、優しくゆっくりと

優しく静かな声で話す

赤ちゃんを寝かしつけるような、優しく静かな声で話しかけましょう。

甲高い声や大きな声は、愛犬を興奮させてしまいます。

優しい表情で接する

犬は人間の表情から感情を読み取ることができます。

目をじっと見つめるのではなく、安心させるような柔らかい笑顔で褒めます。

コメント目をじっとみるのは、喧嘩の合図と間違われてしまう可能性があります。

撫でる場合は、優しくゆっくりと

撫でることも、犬が褒められていると感じる行為です。

ただし、撫で方には注意が必要です。

カーミングタッチを取り入れて

犬を撫でる際は、優しくゆっくりとした動きで、頭から背中にかけて撫でましょう。

これを「カーミングタッチ」といいます。

触らない褒め方もアリ

触られると興奮しすぎてしまう犬に撫でるのは逆効果です。

このばあい、声かけのみで褒めてあげましょう。

それでも、十分にあなたの気持ちは伝わります。

「アゲ」の褒め方

集中力を高め、モチベーションを上げる

オイデの練習や遊びなど、集中力やモチベーションが必要な場面では、「アゲ」の褒め方が効果を発揮します。

犬の興奮を瞬時に高め、意欲を引き出す効果があります。

犬を興奮させる方法のため、使う場面は非常に限られます。

アゲの褒め方のコツ

  1. 明るくはっきりした声で話す
  2. 最大限の笑顔で接する
  3. 身体をポンポン叩く
  4. 毛並みに逆らって強めに撫でる

明るくはっきりした声で話す

ウキウキするような、高く元気な声で褒めます。

そうすると、犬はテンションがぐんぐんと上がって、次も頑張ろうと思うのです。

最大限の笑顔で接する

声と同様に、表情もウキウキした「あふれんばかりの笑顔」にします。

すると、愛犬は心の「褒めタンク」が瞬時に満タンになり、意欲にあふれます。

身体をポンポン叩く

また、身体をポンポンと叩くことも有効です。

ポンポンと軽くタップされると、楽しいという気持ちがどんどん上がります。

毛並みに逆らって強めに撫でる

ポンポンと叩くのと似ていますが、毛並みに逆らって撫でることも、交感神経を刺激して、犬を興奮モードに導きます。

まとめ:使い分けの重要性

落ち着かせる褒め方と、元気づける褒め方の2種類を紹介しました。

褒める目的により、褒める方法が全く異なります。

興奮している犬に「アゲ」の褒め方をしてしまうと、さらに興奮状態を悪化させてしまいます。

反対に、競技や遊びのなかで早く走らせたり、ジャンプさせたいときに「チル」の褒め方をすれば、犬は動こうとしなくなってしまいます。

目的別褒め方の「ちがい」
チルの褒め方アゲの褒め方
目的
落ち着いた状態をキープさせたいやる気を起こさせたい
声かけ
  • 優しく
  • ゆっくり
  • ささやく
  • ハイテンション
  • ハイピッチ
  • 大きく
表情
優しく元気に
撫で方
ゆっくり
毛並みに沿って
優しく
背中・脇腹をポンポン叩く
毛並みに逆らって
強めに

犬のほめ方は、ただやみくもに褒めればいいというものではありません。

犬の心の状態をどのようにしたいのか、その目的に合わせて、「チル」と「アゲ」の褒め方を使い分けることが大切です。

つねに愛犬の心の「タコメーター」を意識し、飼い主が愛犬の心のバランスをとれるようになりましょう。

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Shizuka “Suzy” Ishida

Shizuka “Suzy” Ishida

2005年より東洋思想をベースにした「ごほうびにオヤツを使わない犬のしつけ方」を提唱。吠える・噛むの問題を抱えた小型犬のしつけを得意としていますが、保護犬の心のリハビリもしています。当サイトで提示しているしつけ方法はすべての犬に100%当てはまるものではありません。性格や状況によって対処方法はさまざまです。お試しになる際はあらかじめご理解のうえお願いいたします。

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