以前、犬のしつけをするにあたって大切な「3原則」についてご紹介しました。
犬のしつけ3原則
何のために犬にしつけをするのか を、考えていますか? ただ無目的に「しつけのマニュアル本」に書いてあ...
心の器
それは「心の器」です。
心の器とは、物事に対する許容範囲やキャパシティーのことを指します。
心の器の小さい犬の特徴
心の器の小さい犬の行動としては、以下のような特徴が挙げられます。
- 他の犬を見たら吠える、ひどい場合は襲い掛かる
- 自分は相手の匂いを嗅ぐのに、自分の匂いは嗅がせないで逃げる
- インターホンや来客に過剰反応する
などがあります。
ご自身の愛犬に、心当たりはないでしょうか…?
心の器の大きい犬の特徴
では一方、心の器の大きい犬とはどのような犬のことをいうのでしょうか。
自分と他者をきちんと受け入れられている
相手の気持ちを、その表情や行動から読み取ることができ、相手の考えを尊重したふるまいができる犬を「器の大きな犬」といいます。
本来、犬という生き物は勝ち負けを争って優劣をつけ、上下関係をつくることで群れの序列を決めると言われています。
しかし、心の器の大きな犬のばあい自分を大きく見せる必要がないため、力で相手にプレッシャーをかける必要がありません。
毅然と穏やかに主張することができる
このため、誰に対しても態度を変えることなく平等に接することができます。
また、自分のことも大切にできるので、嫌なことをされそうになったら「嫌だ」と毅然と穏やかに主張することができます。
相手と自分のパーソナルスペースを尊重することができるのです。
犬社会で尊敬される
こうした態度をとれる存在は、犬社会では「デキる犬」として一目置かれ、尊敬され、自然と群れのリーダーに担ぎ上げられます。
力で勝ち負けを争った結果として群れを従えるのではなく、群れのみんなが「安心して任せられる存在」として、リーダーになるのです。
心の器は大きくできる
生まれつき大きな器をもった犬もいるでしょう。
しかし、そうした犬はごくまれで、ほとんどの犬たちの心の器は、飼い主の助けを借りながら大きく育てていくものなのです。
そのために、飼い主はどうすればいいのでしょうか?
愛犬の心の器の「今」の大きさを知る
さっそく何をやらせればいいのかと思いがちですが、まず最初に、飼い主が現時点での自分の愛犬の「心の器」の大きさを知ることが大切です。
自分の愛犬が「今は何を受け入れられて、何を受け入れられないのか」を、愛犬の表情や行動からきちんと把握し適切な対処がとれるようになれると、無用なトラブルを避けることができます。
このために、飼い主は犬のことばを理解できる知識とスキルを身につける必要があります。
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許容範囲を少しずつ広げていく
犬も心の余裕がない状態では、自分が想定していない事態が起こった時に視野が狭くなってしまいます。
それによってイライラしたり、相手に自分の価値観を押し付けたり、理不尽な行動をしてしまうことになります。
飼い主は愛犬の感情が「イライラ」ゾーンに入ったときに、相手に対して感情をむき出しにするのをそのまま放置するのではなく、「なぜこの子はこの状況で、イライラするのか?」「今後、イライラしないために、こういう状況で自分と愛犬にできることは何か?」を分析し、対処法を考えて実践してみることが大切です。
犬の器の度量は飼い主の心の状態で決まる
また、犬の感情は飼い主に影響されるという研究成果も発表されています。
犬の行動や感情に振り回されるのではなく、自分が犬を精神的に巻き込んでいくことで心の器を変えられることを意識しましょう。
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違いを受け入れる
ギャン吠えする愛犬をなだめすかしながらのお散歩が憂鬱になっているとき、フレンドリーな犬とその飼い主に出会ったりすると、「どうしてうちの子はこんななんだろう…(もっといい子だったらよかったのに)」と、思ってしまいがちです。
しかし、「違いを受け入れる」ということも重要です。
人間一人ひとりに個性があるように、犬にもそれぞれの生き方、考え方があるのだ、ということを心に留めておくことです。
逆に、他人に心ないことを言われたり、態度の悪い飼い主や犬にムッとする場合は、飼い主が率先して気持ちを切り替えるようにします。
このように、心の持ち方を意識することで心に余裕のある成長した自分に出会えるはずです。
犬のココロの器の度量は飼い主の心の状態で決まるのです。
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